嗚呼!米国駐在員。
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2005年08月29日(月) 空港でのピックアップは大切なお仕事 / カトリーナ

朝のJAL便で入ってくる客を空港に向かいピックアップ。

ゲートにはお迎えの日本人の姿。その人間模様も面白い。

1)ずらりとスーツ姿の日本人が6人が、誰も出てきていないゲートに向かって背筋をきちんと伸ばして勢ぞろい。一様に緊張した面持ち。どっかのお偉いの出迎えだろうか。どんな人が出てくるかとこちらも気にしていたが、ゲートから出てきたのはポロシャツ姿の健康そうなオヤジ。大前健一風。出迎えなんて通常1人か2人だから、やっぱりお偉いなんだろう。時間からしてファーストクラス。JALの係員の案内付き。


2)別のオヤジ。あまり深い関係ではないようだ。
出迎えのオヤジAが、ゲートから出てきたオッサンBに言う。「荷物お持ちします。」「いえいえ、めっそうもない。」「そうおっしゃらずに」「そんなそんな、私持ちますから」 小さなスーツケースが、中年の間をいったりきたり。お互いにぺこぺこしながら荷物の取り合い。その光景を不思議そうに眺めるスパニッシュの家族。


3)現地の責任者らしきが日本本社のお偉いらしきを迎えたシーン。
よくあるパターンだが、本社のお偉いはかばん持ちを連れてきているようだが、座席のクラスが違うのだろう、連れがなかなか出てこない。

その間に現地の責任者がおエライに説明していたのは参考になった。

「日本では台風12号、というように発生順に番号で台風を呼びますが、ここアメリカではニックネームをつけます。今日、大型ハリケーンが来ているのですが、その名前はカトリーナ。」といいながら、手際よく新聞に載っていたアメリカの地図を指差して場所を説明していた。相手は全く興味を持っていなかったようだが、これはなかなかいいツカミだ。自分も同じ事をしようと決めた。

4)肝心の我が顧客。普段はファーストで来るのだがいつになっても出てこない。

と、振り返ると既に後ろで待っていた。いつの間に見過ごしていたのだろう。他人の観察ばかりで自分の客を見過ごすとは。

おかげでカトリーナの説明どころではなかった。



さて、ハリケーンの名前なのだけど、単語の先頭の文字がアルファベット順になるように名前を選び、そのリストをAから順番に使い(Q、U、X、Y、Zの5文字は利用しない)、そのリストを使い果たすと次のリストに進む、という現在の方式の起源になっているとのことだ。そもそも、米国空軍や海軍の気象学者らが、彼らのガールフレンドあるいは妻の名前を愛称として使ったことから、女性の名前のみが使われることになったのだが、男女同権に反するということで、今では男性と女性の名前が交互に用いられている。それでも、アメリカ人はハリケーンのことを「She」と呼ぶ。

気になるカトリーナさんだが、広地域に渡って電柱をなぎ倒し家や車をひっくり返しており、被害が過去最大になるそうだ。

原油もついにバレル70ドルを記録し、世の中はこれからどうなってしまうのか。



Kyosuke