嗚呼!米国駐在員。
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2005年02月15日(火) アメリカ人の価格ネゴ

なんだかバタバタした1日。
夜は旧正月が明けた中国が一気に動き出して、メールと電話でおおわらわ。勢いあるよなあ、彼ら。そして、おきまりの我が本社からの電話もあちこちから。

その中の1つに我がアメリカ人スタッフに対する注文があった。メールで何度伝えてもニュアンスを分かってくれないので代わりに説明して欲しい、というものだ。

ある大事な交渉にうちの米人リックが明日出向くのだが、日本からの要望は、
「価格条件はXXドル、ただし、場合によっては多少の値引きも考える。相手の出方、競合他社の動きを探るべし。」というもの。

まあ、よくある条件だ。
ただ、米人リック、融通が全く利かない。

「XXドルだろ?じゃあ、XXドルで相手が買うか買わないかだ。えっ、値引きするかも?それはいくらか教えろ、そのまま客に伝えるから。」

要は、マルかバツか、つまりはっきり条件を出せ、それを客に伝えるのが仕事、と信じきっている。よって、かけひきというものが全く出来ないし、そもそもそんな概念がない。要は、日本からのメールをそのまま転送するだけのような仕事内容で平気で満足しているのだ。

まあ、個人の問題というよりもアメリカってそんな所がある。取引先でも、「こんな値段じゃ文句言ってくるだろうな、すぐフォローの電話いれなきゃ」と思って出した見積書に対して、いきなり注文書が来たりする。幅を持った価格交渉が好きではないようだ。要は、売り手はベストの値段を最初から出せ、後で値下げするなら最初から下げておけ、ということが要求される事が多い。

アメリカに来る前、1ドルでもむしりとろうとするアジアの細かく執拗なネゴ社会の経験しかなかった自分は、アメリカのこのシンプルな商売形態に面食らった。そして今も面食らっているのだが。

ただ、我々はインターネットで一般人相手の商売をやっている訳ではない。
人間対人間の‘商い’をやる以上、やっぱり切った張ったのやりとりは必要なのである。

明日、リックに説明してみるか.


Kyosuke