嗚呼!米国駐在員。
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2004年12月10日(金) |
米人スタッフを辞めさせる苦労 |
会社がやめさせようとしているアメリカ人スタッフが何人かいる。
その中の1人が65を越えた高齢のおばあちゃん。法に守られてアメリカでは定年がないから、本人の意思でいつまでも会社に残れる。
仕事を離れれば実にいいおばあちゃんなのだが、パソコンも出来ないは動けないはモノ忘れは多いはで、正直言えば給料を支払う会社からみれば彼女の存在は単なるコスト増という主張は、納得せざるを得ない。やたらと理由をつけて適当に家に帰ったりするので、主婦業の合間に仕事に来ているようなものだ。
本人が、そういった事を自覚していれば言う事はないのだけど、残念ながら自覚のかけらも見られない。権利だけを主張して義務を果たそうという気はさらさらないように見える。
とはいえ、会社が本人に何か言えば、年齢や性別を理由としたDISCRIMINATION(差別)を理由としてすぐに訴えられてしまうから、会社側から正面きってあれこれ迫る訳にはいかない。“WARNING”というやり方もあるけど、結局のところ本人が「辞めたい」と言うのを待つしかないのである。
日本企業がなめられている、というのも、言葉は悪いがあたっているだろう。
なかには、こういった状況に対してどう対処して波風立てずに退職してもらうか、を指導する日系企業向けのコンサルティングまで存在するのだから、どの日系企業も似たような悩みはあるのかもしれない。
将来責任者になった時、部下をこうして追い込むような事は嫌だなと思うけど、会社経営をしていくならば、心を鬼にしなければならない時は必ず直面するのだろう。
明日からしばらく休暇! 南国でストレス発散や。
Kyosuke
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