嗚呼!米国駐在員。
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2004年11月27日(土) 視力矯正手術の結果

15年間以上もお世話になったコンタクトレンズもメガネも無しでこうしてパソコンに向かっている。まさに、今日から別世界が始まった、というと大げさのようだが本人にしてみれば大げさではないほどの感動である。

昨日は予定通り視力矯正のオペが終了。まあオペというほどのものではなかったが。

THANKSGIVING後の大セールでごったがえす客先を尻目に、午後2時にLASIKへ。
この医者は全米でも5本の指に入る大型ショッピングセンターの中心にある。

簡単に眼球の検査をして、とにかく1週間は目を触るなこするな、と念押しされてリラクゼーションルームへ。小鳥のさえずりが流れる真っ暗なこの部屋で、薬を一粒もらって飲む。よく分からないけど、リラックス出来て術後に眠れる錠剤のようだ。大型チェアーで寝そべっていると隣には黒人の中学生らしき女の子が親に連れられてやってくる。客(患者)はひっきりなし。日本ではまだまだでも、ここアメリカではかなり一般的な手術である。現に、今回の予約もまるで歯医者の予約をするかのように簡単であった。

15分位たったころ、「さあ、行きますよ」と看護婦が呼びに来た。

手術室は、モールを歩く買い物客からも見えるようにガラス張り。
「カーテン閉めるか?」と医者に言われて「閉めてください」と言う。横になって熊のぬいぐるみを看護婦に渡される。何をこんなもん!?と言う余裕もなく受け取る。

「とにかく目の前の赤いライトを見つめていて」

それだけ言われると、後はなすがまま。
点眼麻酔くらいはあったのかもしれないけど、特にこれといった痛み止めも何もなしなので、意識ははっきり。医者がダイレクトに目玉をいじくっているのが感じられる。
角膜を取ったような瞬間はもう真っ暗で何も見えない。そしてくっつけた瞬間にまた見える。とにかく、なすがままである。気がつけば熊を握り締めていた。

「ちょっとした音とにおいがしますよ」と(もちろん英語で)先生が言った後、レーザーで処置をしてやや焦げ臭い匂い。

それ以外は、先生と看護婦は自分の目玉をいじくりながら常に世間話。不思議なことに、不謹慎な!などとは思わずに、患者で横たわっている自分はとても安心した。ああ、問題なくうまくいっているんだ、と。意識はあるのに目が見えないからとても不安になるのは確かだけど、おかしな事にはなっていないんだな、と気が休まった。もしかしたら、あえてこういう世間話をして患者を安心させているのかもしれない。

わずか5,6分で右目が終了。そして左目も同様の処置をして終了。わずか10分ちょっとくらい。

「終わりました。Congratulation!!出てっていいですよ。」看護婦が言う。目を開けるとまだぼんやりしているけど、Congratulation!というからにはうまくいったんだろう、と思う。医者と記念撮影をして終了。実にあっけない。

家に戻って指示通りに爆睡。というよりも目が疲れて寝るしかない。昨日はいまひとつぼんやりしていたけど、今朝起きて視界くっきり。何だか狐につつまれたようなもんである。
この先1週間は目薬を続けたり、こすらないように注意しなくてはならないけど、早くも出来栄え(?)には満足。

目が良くなると世界が変わるといいけど、視界だけでなくいろんなものをこの際に変えていきたい。よくばりか.


Kyosuke