嗚呼!米国駐在員。
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2004年11月16日(火) 中国での出来事いろいろ / 策に溺れた

現在夜中の1時半。
連日の移動と会食と会議の連続でくたくた。簡単に出来事をざっくり羅列しておこう。

上海から大連に飛んで2日滞在。
その間ホテルでネットが接続できず。電話をしてその旨伝えると、次から次へと立ち代りホテルの従業員がどんどん部屋に入ってパソコンをいじるのだが、何も変わらない。こちとらパンツいっしょでベッドに寝そべっているというのに、パソコンを囲んで3人の従業員があれやこれやと言い合うは、電話はかけだすわで、自分の部屋と言うのに居心地が悪いことこの上無し。最後には黒服の大御所と見られる従業員が登場。何やら画面に打ち込んでいるのが気になって覗き込むと、パソコンの設定そのものを中国モードに替えていたので慌ててやめさした。


夜はぼんやりと久しぶりにNHKのBS放送を見る。
若手俳優(袴田?)の司会の音楽映画情報番組。こういっては何だが、司会のあまりにもそつない、つまり中身のない進行振りが実に違和感を感じる。やたらに「すごいですねえ」という言葉を連発して、ゲストにあまりに迎合したしゃべりがしらじらしい。まあ、若者を対象にした番組だからこれでもいいと考えた製作者側の意図はあるのだろうけど、ちょっとあんまりではないか。と、久しぶりの日本の放送を見たのに何だか文句を言いたくなってしまう。でも、日本のテレビは当たり前だけど見ていて緊張しなくていい。やっぱりいいなあ。


大連のホテルのそばの足裏マッサージ専門店には、夕食後に2日連続で通った。
ここの店は従業員教育がしっかりされているようで、とても腕がよくて気持ちいい。昨晩、マッサージを受けていると、トントンと肩をたたかれる。振り向いてその女の子の顔を見て思い出した。ああ、3ヶ月前に出張で来たときにマッサージしてくれた子だ。自分の凝っているツボをピタリピタリとあてて、これまで受けたマッサージでも最高の部類の心地よさだったので、確かチップをあげたんだった。ついついアメリカの習慣で渡したのだけど、中国でチップなんて渡す客なんかいないだろうから覚えられていたんだな。
その子は、何で私を指名しないのよ、と言っているのだろうか、こちらに向かってさかんに自分の胸についた番号を連呼していた。
料金は1時間近くで36元!(500円弱) JAL推奨店、と書いてあったので、試しにJALカードを出すと30元になった。やめられまへん。
それにしても、足のツボを押されて、胃が悪い、とか、腰が悪い、とか眼が悪い、なんていわれると、どれも心当たりがあるのが困ったもんだ。


でも中国ってのは車に乗ってぼんやり外を眺めているだけで、何かほっとするような国だ。街行く人も、誰もが幸せそうに見える。 買い物かえりだろうか、小さな子供とその両親が1台の自転車に乗っている光景、学校帰りの小学生が買い食いをしている光景。生命力を感じる。
普段は人っ子1人として道に歩いていないアメリカで生活していると、こうして人が外にあふれてるという光景が本当に新鮮である。


中国の田舎に行ったときのホテルの朝食で、よく見る風景。
出張だろうか、白人が1人でコーヒーを飲んでしなびた食パンをかじっている風景。この世の終わり、という言葉があるけど、まさにそんな表情なんだなあ。英語なんか全く通じないしインターネットも出来ないホテル。あまりにも欧米と違うのだけど、なんでこんなところにわざわざ迷い込んでしまったのだろうか、不思議になる。


今日は、策を弄して策に溺れた。よそ行きの商談をしてしまった。
大事な人を傷つけたかもしれない。仕事上の事だけど、実に後味悪し。 


ああ、支離滅裂。 早よ寝よ。


Kyosuke