嗚呼!米国駐在員。
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2004年07月28日(水) 米系企業へ新規開拓訪問

出張先のホテルから約1時間のドライブでCanton(OH)の取引先へ。
いや、これまで何も取引のない会社だから、取引先ではなく飛び込み先と言うべきか。

当然場所も分からないから、地図を片手に初めていく道を迷いながらドライブ。途中で迷ったけど、道端で止まって地図を見ていたらパトカーが止まって、くわえタバコのいかついポリスが丁寧に道を教えてくれた。

何とか目的の会社にたどりつき受付に行く。
そこで、事前に必死に調べ上げた相手の名前を告げる。アメリカの会社はアポイント制が主流だから、事前のアポがない場合は、受付で全く相手にしてくれない。今回は、何とか電話でアポを取っていたから安心。

出てきた相手は、勤続35年という初老の上品な紳士。英語もゆっくりで分かりやすい。ラッキーだった。 的確に用件を伝え、こちらも、色んな情報を取ることが出来た。
1年前にアメリカに来た日本人が、たどたどしい英語で一生懸命話していれば、それなりに相手も耳を傾けてくれる事は経験上分かっている。自分としてはもっとスマートに事を運びたいのだが、そういう訳にはいかないのが実態だな。早くもう一段上のレベルでやりとりをしたい、とも思うのだが、日本でも難しい新規の取引が、保守的大国のアメリカでそう簡単にいくわけはないか。

帰り際、事務所内の女性のデスクの上に「南施」と日本語で書かれた札が置いてあった。
立ち止まって 「何、これ?」と聞くと、「私の名前はナンシーなの。これって日本語でナンシーでしょ。」と言う。
「確かにナンシーと読めるけど、意味は違うかな」 「なんていう意味?」 「南に施す、与えるかな?ちょっと通じないかな?」と伝えてしばらく盛り上がる。

帰りも1時間半ばかり運転してクリーブランドの空港へ。
同じTシャツを着た若者が30人くらい同じ飛行機に乗り合わせて、わいわいと盛り上がっていたが、こちとら離陸直後からすっかり熟睡してしまった。

疲れたけど、こんななにげない1日でも多少は充実感を感じる。


Kyosuke