嗚呼!米国駐在員。
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2004年04月24日(土) ヤンキース松井を見た / 高津投手 

昨晩は White Soxと Yankeesの試合を見にいった。

席はレフトを守る松井が斜め後ろから見える位置。レフトのポール際の1階席である。
普段は人気のないWhite Soxなんだけど、にっくきYankeesの登場とあって球場も8割の入り。時間に余裕を持って向かったはずだけど、球場周辺の駐車場は大混雑で、席に着いた時には既に3回を終わっていた。
でも、4月も下旬になろうとしているのに、寒い寒い。車に暖房は必要だったし、座席でも毛布も用意して完全防備をしておいてよかった。

いやあ、それにしてもメジャー観戦している観客の雰囲気は最高である。
少数派のヤンキースファンが声を上げて応援しようものなら、周り(といっても50人くらい)が「帰れ!」「黙れ!」の大ブーイングを浴びせる。といっても険悪な雰囲気は全くなく、ヤジを受けたおっさんも「お前たちあんまりいじめるなよ」と応酬して、一同は大爆笑。
試合の方は淡々と、かつスピーディーに進むのだけど、1本でもヒットが欲しい不調のロドリゲスのヘッドスライディングなどいろいろと見所はあって楽しかった。

肝心の松井は2安打1打点で、ひと安心。日本でプレーしていたときよりも、明らかに身体が一回り大きくなっている気がした。打席に立つたびに、「マッツ イー! コニチワァ!」というヤジなんだか何だか分からん掛け声をかける黒人のおっさんにも笑ったな。でも、すっかりメジャーの貫禄十分で、スイングスピードの速さは実に迫力があった。もうすっかり慣れた雰囲気とかもし出すオーラ。今年も間違いなくやってくれるに違いない。

対照的なのが、ホワイトソックスに来た高津投手。
レフトスタンド前のブルペンで投球練習もせずに、ポツンと1人でレフトを守る松井の背中を見て、一体何を考えていたのだろうか。日本記録の看板を背負っての夢のメジャー入りも、ここまででたったの2試合登板。出れば打たれて防御率9点で、完全に首脳陣の信頼を失っている。日本にいたときにはあんなに明るかった高津が、実に寂しそうだ。
ロスやニューヨークなら日本人もなじみやすいけど、寒風吹きすさむシカゴでの生活は慣れたのだろうか。
「こなけりゃよかった」「日本にいたなら今頃‥」そんな思いが彼の心の中にあるとは思えないけども、もしかしたら必死にそんな思いを否定しているかもしれない。日本とアメリカ、そして、フェンスを挟んでわずか数メートル先にいる松井と高津、この差はあまりにも大きい。
試合はシカゴ1点リードで最終回へ。ヤクルト時代ならば大歓声を浴びての高津登場なのだけど、既に高津はブルペンを後にしていた。試合展開が1点を争う展開となっていたが、最後まで投球練習もしていなかった。敗戦処理になってしまったのだろうか。

シーズンはまだまだ始まったばかりだ。
高津のシンカーならば、メジャーで通用する。絶対に通用する。多額の年俸を捨てて選んだ夢舞台、一花咲かせる日を心待ちにしたい。


Kyosuke