2011年04月17日(日) |
春の高校野球(1) 戸塚、東海大相模を破る大金星! |
本日は横浜−桐光学園を見るために保土ヶ谷へ。
途中、携帯で他球場の経過をチェックしていたら、戸塚が東海大相模をリードしていた。そして、そのまま逃げ切り、3対2で勝利。相模原球場に行けばよかったかも…。でも、横浜−桐光も見ておきたかったし…。仕方ない。
戸塚の試合は1週間前に観戦。関東学院との2回戦、5回コールドで圧勝した。 保土ヶ谷で横浜隼人−桐光学園を見たあと、戸塚のエース水上卓也が見たくて、市立川崎グラウンドに移動した。 水上は、4回を無失点。印象は、「投げ方が変わった」ということ。昨夏はテイクバックがやや大きかったイメージがあるが、右太ももの外側で隠すような小さなテイクバックに。また、セットポジションではやや屈むように、逆「く」の字でセット。菅沼努監督に聞くと、冬場にフォームを変えたとのこと。
目的は水上のピッチングだったが、戸塚打線の振りの鋭さに驚かされた。上位下位どこからも長打が飛び出す。菅沼監督は「練習試合から、これぐらい打っているよ」と、涼しげな顔。冬場は1日1000スイングを目標に、振りまくっていたそう。
ネット裏には、東海大相模の偵察隊の姿が。選手4人、そしてコーチがあとから合流。思わず、コーチに「次の相手、戸塚でしたっけ?」と聞いてしまった。戸塚は、次の次の相手だったわけですが。 「相模がなめてくれればと思ったけど、偵察したらダメでしょう」と苦笑いの菅沼監督。 でも、相模が偵察に来ることを見越して、水上は投げる球種を制限していた。この日はストレートとカーブのみだった。やりますな。
で、本日、水上が東海大相模を5安打2失点に抑え、完投勝利。打線も相模投手陣から10安打を放ち、3対2。見事に、センバツ優勝チームに競り勝った。 水上は前日の市ヶ尾戦でも投げているが、ここでもストレートとカーブだけ。相模戦から、球種をひとつ増やし、これがカウント球として生きたようだ。
水上は、横浜市立橘中の軟式出身。中学時代から評判のピッチャーで、私学からも声がかかっていた。東海大相模・門馬敬治監督もその存在を知っていたはず。 戸塚を選んだのは、菅沼監督の存在があったため(監督になったのは昨秋から)。菅沼監督は横浜市立菅田中、東鴨居中などを率い、横浜市の専門委員長も務めた先生。菅田中時代は、山口哲也(巨人)を擁して、全日本少年に出場している。菅沼監督が国士舘大のOBということもあり、横浜隼人などにも好選手を送っていた。
ちなみに、水上の女房役の赤松崇哉は、横浜市立泉が丘中で全日本少年に出場。このときのエースが、南高校をベスト8に導いた八巻大輔である。
「新入生もいいよ」と菅沼監督。20名以上の1年生が入学してきたそう。全日本少年に出場した横浜市立浜中のエースも、戸塚に進んだ。中学指導者時代のつながりもあり、市内の野球部から好選手が進んでいる。
東海大相模の敗戦をライバル校の監督はどう受け止めているのか。 横浜―桐光戦が終わったあと、横浜のベンチ裏からは「相模負けたって」「え? 何対何?」という会話が聞こえてきた。
そして、渡辺元智監督のコメントが興味深かった。 「夏を見据えていますよ。ある意味、計算していたところもあるんじゃないですか。門馬監督は、いい監督になりましたね」 「勝ち続けてくれたほうがよかった。ここで負けた方が夏は怖い」
夏の神奈川が面白くなりそう。
それから、たぶん…、神奈川の指導者のほうが、東海大相模のバッターに対する攻め方を知っているような気が…。
やっぱり、面白くなりそうな、神奈川の夏です。
|