2011年01月24日(月) |
引き付けて打つには、前で打つ?(水城高校) |
水城高校へ
練習を見ていると、高級車に乗ったスーツ姿の男性がグラウンドにやってきました。 何と、校長先生。「今日はマスコミの取材が多いから、来ましたよ」と、ニコニコ顔。校長の山野隆夫先生は知る人ぞ知る名物校長で、この先生なくして、水城の甲子園出場はなかったでしょう。
現在の橋本實監督を、水城に誘ったのは山野先生でした。このあたりは、軍司貞則さんの『高校野球「裏」ビジネス』に詳しく書かれていますが。
橋本監督は山野先生の2つ下。中学からのライバル関係だったそうです。山野先生は水戸桜ノ牧などで監督を務めていて、水戸商時代の橋本監督とは何度も対戦。でも、何回やっても勝てなかった、と。 「勝てない人は友達にしちゃったほうがいいでしょう。だから、監督に呼んだんですよ」と、豪快に笑っていました。
一緒に取材に来ていたスポニチ、毎日新聞の記者を連れて、「お昼、ごちそうしますよ!」と、水戸の名物料理をいただきました。 いやいや、すごい人でした。 選手の名前をほとんど(全員?)知っていた!
以前、横浜の小倉清一郎コーチに、「小倉さんから見て、いい野球をしていると思う指導者っているんですか?」と聞いたとき、真っ先に名があがったのが、じつは橋本監督でした。それもあって、今日の取材は楽しみにしていました。 「全員に同じ練習をやらせたい」という橋本監督の考えのもと、全員が動けるような工夫がされていました。ノックでは、同時に3球のボールが動いていて驚きでした。
なるほどなと思ったのは、バッティング練習。 どのバッターも、前足に体重を乗せて打っていました。ポイントも前。いま流行りのポイントを後ろにした打ち方とは真逆でした。でも、全員が同じ打ち方をしていたので、何か意図があるはず…。 そこで、橋本監督に聞いてみると、「いまは途中の段階。前で打たせておいてから、後ろに戻します」と。 想像するに、引きつけて打つことばかりやっていると、前足に体重が乗ってこなくなるんじゃないか…と。ときには、あえて、前軸で打つことも大事なのかもしれません。
|