本日、保土ヶ谷球場で横浜市中体連野球専門部主催の指導者講習会が開催されました。講師は修徳高校の小田川雅彦先生。午前9時から講演会、10時半頃からグラウンドを使い、ピッチングに関する技術指導。講演会の際、エース斉藤勝が今夏ヒザのケガで入院した話になると、目に涙をため、声をつまらせる場面も。中学校の指導者を前に、いつもよりも更に熱く熱く語って下さいました。
『中学校野球の指導推敲』という資料も配られました。 こちらは小田川先生が『全国を目指すための戦略と戦術』と題して、大学ノートに書き溜めているメモから抜粋したものだそうです。 いくつか、印象に残った言葉をあげると…、
<チームカラーの定着> ■夢はみんなで見るもの。ひとりで見て、語り合う者もいなくては面白くない。 <練習計画> ■「求める者に、運は開ける」ことを信じて、全神経を集中して行う。 <遠征試合> ■部屋では生徒に大部屋をあてがわれることが多い。その場合、奥の壁際をレギュラーの寝る場所とし、出口付近を控え選手とする。トイレに寝ぼけて起きた生徒が、腕や指また足を踏んでしまうことがある。 <用具について> ■生徒は新しいグラブ、スパイクを使いたがるが、春休み中までの購入とし、それ以降の用具の変更は認めない。 <試合中のサイン> ■ピンチを迎えて自軍投手に「お前を信じる! お前に任せた!」は絶対間違い。こういうときこそ、ベンチを見る捕手に一球一球サインを送ること。敗戦の責任を負わずして、選手の信頼は得られない。 <コーチャー> ■一三塁のコーチャー間で会話をする。それがそのまま相手投手へのプレッシャーとなる。 <ミーティング> ■試合前の長いミーティングは、指導者の準備不足を表現している。
このほかにも、「深いなぁ…」と思う言葉がいくつも。上記の中では<遠征試合>での寝る場所にまで気を配ることに驚いた。<コーチャー>で一三塁のコーチャーが会話をするというのも、新鮮な驚き。一塁と三塁で会話をされたら、ピッチャーは間違いなくやりづらいだろう。。
小田川先生に限らず、指導者の先生方は自分の指導理論・理念をまとめている方が多い。長年の指導で得た知恵がすべて詰まっているだけに、かなり読み応えがあり、勉強になる。こういったものを一冊の本にまとめたら、話題になることは間違いないだろうなぁ…。
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