あまみの日記
☆あまみの超絶不定期日記☆

2002年10月26日(土) 50人に1人の、病魔<真面目なお話です。>

ここ最近飛び回るように忙しかったのは、母が原因でした。

私の母は、普段は元気にしているので周りからは体が弱いとか、
そういう事は思われないタイプの人でした。私が知る限りずっと。
そんな母が3年前に、体の不調を訴え、近所の病院で診察して
頂いたところ、『脳の方かも知れません』と言われ、ちょっと都会の
大きな病院へ。そこでも同じような事を言われ、挙句の果てに
『ここではなく、もっと大きい病院に行って下さい。』
たらい回しにされ、ようやく行き着いた大きな都立病院。
そこで言われた病名は、脳腫瘍でした。
初め、電話でその事を聞かされた時、理解なんてできずにただ、
わが耳を疑ったものでした。
どんな症状が出るかはなかなか想像し難いと思います。
うちの母に出た症状は歩行困難、半身麻痺でした。
まっすぐに歩けずよろけてしまう。物が噛み難くなる、等です。
MRIという、脳の内部を撮影する機械で見た母の脳内には、
素人が見ても異常と思えるほどの大きさの塊が写っていました。
腫瘍が小脳を圧迫しているというのです。
小脳は神経などを主に司るそうですが、それでもピンとは
きませんでした。よく解らないまま、手術になりました。
手術は頭の中なので、当然髪の毛を全部剃ります。
母はもうおばさんではありましたが、女性で髪を全部剃る、
というのは相当堪えたと思います。
手術は長時間に及びましたが、一命を取り留めました。
手術後にICU(集中治療室)へ運ばれた母を見た時、
もう2度と家族のこういう姿は見たくないな、とただ痛感。
手術は成功した、とその時は言われましたが、後に聞いた話では
取るべき腫瘍は1/5しか取れなかったそうです。
取り過ぎると能管を刺激し、失明や半身不随、最悪の場合
もっと酷い事…死もありうるであろうとの事でした。
担当医師に言わせると、10年後位に再手術になるのでは、
という事でしたが、そんな母がまた発病したのでした。

たった3年間。
たった3年間で、母の脳内に残留した腫瘍は縦に伸びて
再び小脳を圧迫し始めたというのです。
定期的に行われた診断ではずっと良好だったのに。
確かに、ここ数ヶ月の間は怖くて自転車に乗るのも
嫌がっていたんです。母がどこかへ出掛ける際、面倒臭がって
車で送るのを拒否した事もある自分を恥じました。

緊急に入院し、手術の日取りも決まってからは直ぐでした。
折角伸びた髪の毛をまた全て剃った母を見た時は、本当に
居た堪れなくて…。そうなる事は分かっていたのですが、
言おうと思った事も言えませんでした。
手術は、前回よりかは簡単な手術になる、と聞かされました。
しかし、私が待った時間は6時間。
何とか母は生きていますが、今回も腫瘍の全部は取り切れなかった
そうです。母に言わせると今回の方が辛かったらしく、見てる方も
心配で仕方ありません。大成功だと言えない結果に、もどかしい
けれどどうにもできなくて、知り合いの方々に『どうだった?』と
聞かれても何とも言えないのです。

そもそも腫瘍というのは、今現在の医術を持ってしても
何故できるのか、抑える事はできないのか、等の真意は
解っていないのだそうです。そして、遺伝ではなく、突然その人が
持って生まれてしまうものだそうです。
母の腫瘍は『髄膜腫』と云われるタイプで、超悪性ではないにせよ、
女性の50人に1人は持っている、と伝えられました。
それでも初期症状だけなら薬で抑制することも可能だそうです。

今回、母の2度目の手術で学んだ事は、この事実です。
皆さんも、定期的に健康診断を受けて下さい、お願いします。
うちの母みたいに、手術しなくてはならない位に
放って置かないで下さい。少しでも上記の症状が出たり、
見に憶えのある場合は尚更、です。
少しでも早く気付けばそれだけ打つ手もあるんです。
ご家族の方を悲しませない為にも、お願いします…。


 < 過去は振り返らない。(笑)  INDEX  未来 に思いを馳せろ!!>


あまみ