加藤のメモ的日記
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2018年09月16日(日) タワーマンションの15年後 ��

住民の意見がまとまらない

国土交通省はガイドラインで12年周期前後の大規模修繕をおこなうことを推奨している。大手デベロッパーが販売するマンションの場合は、長期修繕計画書を売り主化施工業者が作成することが多いがここに書かれた数字がでたらめだったというケースもある。管理組合向けコンサルティング会社・ソーシャルジャジメントシステムの廣田氏は次のような例を挙げる。

「長期修繕計画書では、何年目の工事にいくらかかるか概算が記されていて、そこから積立金の概算を割り出します。ところが中央区のあるタワマンでは、基礎的な数字に間違いが散見されました。自動ドアの枚数が実際の半分だったり、消火設備の数も少なかったりして、30年間でかかる修繕費が5億円近くも過小に見積もられていたケースがあったのです」

こうした明らかな見積もりの甘さにはデベロッパーの「売らんかな精神」があることは否定できない。住民側が問題に気づくためには、やはり結束力の強い管理組合が必要になってくるが、ことタワマンではそううまくいかない。首都圏にある総戸数600超の某タワーマンションでは、30年の修繕累計コストでは60億円以上に及ぶと見積もられている。ところが、その間に見込まれる修繕積立金は半分にも満たない23億円。今後どうやってその差額を埋めるのか、そもそも15年目の第一次修繕を終えられるのか。管理組合の議論は今日も続いているという。

このマンションで理事の経験のある60代の住民の一人はこう嘆息する。「私は早期退職で入ったお金で家を買い、終の棲家と思って住んでいますが、上層階には若いお金持ちや投資目的の外国人もいる。普段の生活は没交渉ですから、理事会の発議も実現しないことが多いのです。たとえば、あるとき立体駐車場の共用部に重大な不具合が見つかり、1億円近くの費用が掛かることがわかった。そこで理事会で一時金の徴収を提案したのですが想像以上に反対意見が多く、ロクに話し合いも設けられないまま否決されてしまったことがありました。それぞれマンションについてのあまりにも違うと感じましたね」

実際私が住んでいるうちだけ大丈夫なら、あとはどうなっても構わない」と考えたり、一方で共用部の破損で資産価値が下がることに神経質な人がいたりと、コミュニケーション鳴き利害関係がこじれがちなのがタワーマンションの現実といえるさらに今大量に建て替えられている新築のタワーマンションの管理組合は、これまでのタワーマンション以上に難しい問題を抱えている。

「東京五輪に向けて上昇しているのは地価だけでなく人手不足による人件費や資材費も同様。ですが、五輪後に地価の高騰が落ちついたとしても、人件費や資材費は右肩上がりになる可能性が高い。五輪後、建物に大きなトラブルが露呈すれば、修繕積立金の値上げを余儀なくされますし、修繕しなければ資産性に大きな問題が生じるかもしれません」(前出・牧野氏)つまり、資産価値はこれから下がっていく一方なのに、修繕費は高騰を続けるのだ。


『週刊現代』8.18


加藤  |MAIL