加藤のメモ的日記
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2017年11月14日(火) 中田残留 3000万円減のむ

日本ハム中田翔内野手(28)が今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を取得せず、残留する意思を固めたことが11月13日分かった。シーズン終了直後から球団側と話し合いを重ね、結論を出した。今月11月14日に札幌市の球団事務所で会見を開き、正式に表明する。今期は不振にあえいだプロ通算177本塁打の大砲は来期、高校通算111本塁打のドラフト1位、早実・清宮幸太郎内野手(18)と共闘しながら巻き返しを期す。

一ヵ月熟慮

FA申請期限前日の13日、札幌市内の選手寮を訪れた中田はすっきりした表情で語りだした。「もう気持ちは決まっています」。明言は避けたが、この日までに国内FA権は行使せずに残留を決断した。10月9日にシーズンが終了後、悩み続けてきた。この期間、いろいろ考えさせてもらった。もちろん家族とも相談してきた」と約一ヵ月間、じっくりと考え抜いた末に結論にたどり着いた。

「必要としているという言葉も頂いた」と残留要請のあったことを認めた。一方で新陳代謝の激しいチーム事情を理解。さらに今季は不振もあり、球団からの条件提示は役8000慢円減の年俸2億円プラス出来高とシビアな内容だったとみられる。大幅なダウン提示に胸中は揺れたものの、入団から10年間を過ごし、日本を代表する四番打者に育ててくれたチームには恩義、愛着もある。球団からの思いも受け止め、最終的には残留へ心が動いた。

「後悔はない」

これで超大物ルーキーとの共闘も実現する。球団はドレフト会議で清宮を1位指名し入団は確実な情勢。同じ一塁手の長距離砲が必要となる。5月に自身が記録した高校通算87本塁打を抜かれた際には「日本ハムぬ来てくれたら嬉しいんですけど」と冗談交じりに話していた。現実となった今、中田が残留することで来期にも一緒にクリーンナップを組む可能性も浮上。夢のタッグマッチがチームの日本一奪回の推進力となるかもしれない。

今季は故障や打撃不振も重なり、打率2割1分3厘、16本塁打。レギュラーに定着した2011年以降では自己ワーストだった。巻き返しへ、今オフは「札幌ではできる練習が限られる」と、実家のある広島や、高校時代を過ごした大阪などでトレーニングを進める。同ポジションの清宮加入も発奮材料になる中で下した決断。「後悔はない」と言い切る中田が、気持ちを新たに北の大地で再出発を図る。


『日刊スポーツ』11.14


加藤  |MAIL