加藤のメモ的日記
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2016年09月03日(土) 98歳「中曽根康弘」大勲位

警視庁のSP敬語対象から外された98歳「中曽根康弘」大勲位

82歳の天皇陛下が生前退位の意向を示された折も折、御年98歳の中曽根康弘元総理にも、進退を左右しかねない情報が浮上した。政界引退後も”不沈空母”のごとく影響力を誇示してきた大勲位が、人知れずSPの警護対象から外されていたのだ。

わが憲法を打ち立てて、国の礎を築くべき歴史の責を果たさんと、決意は胸に満ち満ちてり―

今から60年前の1956年に発表された、その名も「憲法改正の歌」の一説だ、作詞を手掛けたのは当時”青年将校”と呼ばれた中曽根氏ご本人である。だが、そんな元総理も来年で白寿を迎える身。今年1月にも重病説が囁かれたことがあったという。政治部デスクによれば、「しばらく表舞台に姿を見せず、記者が情報収集に走ったのは事実です。ただ、結局は風邪をひいて大事を取っただけで、入院もしていなかった。5月2日には自身が会長を務める議員同盟の大会に出席し、はっきりとした口調で憲法改正の意義を説いていました」

だがここに来て、大勲位の周辺では別の”異変”が生じていたのである。声を潜めた語るのは社会部記者だ。「実は、この7月末をもって中曽根さんは警視庁のSP敬語対象から外されていたのです」V6の岡田准一がドラマで演じたことも記憶に新しいが、SPとは字警視庁警備部警護課に所属する、要人警護専門の警察官である。

元警視庁警視の江藤史郎氏の解説によれば、「SPの警護対象となるのは、総理大臣や衆参議員の議長、国賓として来日した海外の要人です。また、要請出動という形で国務大臣や各政党の代表も警護しています。それ以外に、”警察庁の警備局長が指定した者”という基準があり、中曽根元総理の場合はmこれに該当すると思われます」

「憲法改正まで頑張る」

ただ、たとえ総理経験者といえども、政界を引退すれば警護対象から外されるのが通例だという。その意味では、98歳までSPを従えてたこと自体、かなりの特別扱いといえる。「政財界に影響力を持つだけでなく、存命中のキッシンジャー元米国務長官や、ゴルバチョフ元ソ連大統領といった、海外の実力者ともパイプがある。そうした点が考慮されて警護が続いていたのでしょう(同)

一方、豊島区にある元総理の自宅の近隣住民はこんな話を明かす。「中曽根さんの政界引退後も、ご自宅の前には24時間体制で警察官が常駐していました。ただ、最近になってご家族から、”7月いっぱいでポリスボックスがなくなるので、戸締りに注意してください”と言われたのです。それを聞いて、中曽根さんの身に何かあったのかと心配していました」

中曽根氏の事務所に事実関係を尋ねると「SPとポリスボックスによる警護対象から外れたのは間違いありません」さらに、長男の中曽根弘文・元外相はこう言う。「警護して頂くのは有り難いのですが、何か起きれば責任問題になってしまう。それで”ほかにも敬語対象はいるだろうし、警察も大変でしょうから”という話はさせてもらっていました。最終的に警護対象から外れてのは警察側のご判断です」

また、健康不安についても言下に否定する「常々、”おれはけんぽうがかいせいされるまではがんばるんだ”といっているし、会長職にある世界平和研究所の会議にも顔を出しています」実際、新年会や誕生会では、先の「憲法改正の歌」を朗々と歌い上げるほど、意気軒高だという。警護の対象からは外れようとも、介護の世話になるおつもりはなさそうだ」


『週刊新潮』8月25号


加藤  |MAIL