加藤のメモ的日記
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2016年07月21日(木) 安保法制は都民の命を脅かす

■安保法制は都民の命を脅かす

東京都知事選挙で問われるのは、第一には憲法と平和の問題である。こういうと、国政と都政は違うという人もいますが、国の政治のあり方は地方に影響し、その是正が必要な場合があります。かっての美濃部亮吉都政は、それまでの経済成長に偏っていた政治の流れへの是正として社会保障充実の路線を取り、逆にそれが全国に影響を与えた。国と地方の政治はある意味一体なのである。

一国の政治が憲法解釈を勝手に変えたうえ、「安保法制」を押し通し憲法まで好き勝手に変えようとしているのは、まさに平和主義の危機であり、国民・都政の命と安全にかかわる問題である。首都の首長選挙で、この流れを切り替えるのかどうかが問われているである。第二には格差の拡大である、安倍内閣がやっていることは、恵まれた人がより豊かになれば経済が良くなるというもので、基本的に間違っている。八方に目を配り、恵まれない人に直接目を向けるべきである。

私は憲法を守り、平和の東京、格差のない社会をという鳥越さんに全幅の信頼を持っている。同時に首都直下型地震に備える防災対策の強化も切に希望する。野党の共闘で鳥越さんを押し上げるということは素晴らしい。是非東京から日本を変えてほしい。戦争を放棄し戦力を持たないとした憲法9条は、世界に類を見ない宝物である。紛争地域で活動するNGOの人たちは、異口同音に「自分だけは9条に守られている」と言っている。  


元財務相・元民主党最高顧問   藤井裕久                       


■憲法25条の共生の政治を

「住んでよし」「働いてよし」「環境によし」の東京をつくるという鳥越さんの訴えに深い共感を持った。私は、今の都政が抱える様々な問題の根本に、弱肉強食の新自由主義があると思っている。つまり、困っている人に冷たくて、貧困と格差はますます広がる政治である。安倍政権のアベノミクスはその典型。都政も同じである。

増田さんや小池さんもアベノミクス推進で流れは変わらない。矛盾はもっと深まる。鳥越さんの主張は、アベノミクスに対する厳しい批判だが、それだけではない。東京をもっと人間性の豊かな都市にする、困っている人に手を差し伸べる都政にしようという、アベノミクスの対極にある共生の政治である。これはまさに憲法25条の精神そのものだと思う。

自民党は、都知事選で野党が参院選の巻き返しを狙っているというが、あまりに底が浅い。今回の都知事選で問われるのは政治のあり方の根本なのである。鳥越さんの憲法をしっかり守る強さと、じっくり話を聞く穏やかさを持つ本物のジャーナリスト。この人が知事になれば東京は確実に変わり、国の政治の流れも変わる。私も精いっぱい支援する。


元公明党副委員長 二見 伸明


『週刊朝日』7.21 


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