加藤のメモ的日記
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2014年03月25日(火) プーチンが世界経済の支配者に ��

ニューヨーク・ロンドン・東京・上海・モスクワの各株式市場は、3月第一週を過ぎてのなお不安定だ。騒乱を受け、3日にはニューヨークで前週末比150ドル以上、東京で400円近くも大幅に下げた。と思えば、プーチンが4日「ウクライナでの武力行使は最後の手段だ」と述べただけで、「危機は遠のいた」との見方から一転して大幅反発。その後、クリミア自治共和国のロシア編入をめぐる決議などを受けて、先の見えない値動きが続いている。

株式評論家の植木氏はこう懸念する。「カネというものは臆病ですから、世界情勢が不安定になると安全な場所へ逃げようとする習性がある。世界の投資家がリスク回避のために資金を株式市場から引き揚げるようなことになれば、世界同時株安の引き金となり、世界経済は再び停滞してしまうでしょう。紛争が長期化した場合、投資資金は強い通貨であるドルと円に流れる。年明け以降、新興国から流出した資金の一部が円買いに流れ、円高に揺れ始めています。今後、この動きがいっそう加速する傾向がある」

事実、すでに株式市場に流れるカネの量は大きく減っている。3月4日には東証1部の売買代金総額が、昨年11月以来3ヶ月半ぶりに1兆8000億円を割った。

Xデーは3月24日

円安・株高に支えられ、雲行きが怪しくなるたびに日銀の金融緩和に頼ったアベノミクスも、敵があのプーチンとなると手の打ちようもない。事態は安倍総理が想定していた範囲をはるかに超えている。「アベノミクスは、少なくとも来年4月までは世界的な経済危機が起きないことを前提にしていました。それが崩れてしまい、安倍政権の想定の甘さが露呈してしまった」(RFSマネジメント・田代氏)

プーチン一人の一挙手一投足に、世界の政治経済が左右される。どの問題をとっても、パズルの最後のピースは彼の手中にある。「ソビエト連邦を抜きにして解決できる国際問題は一つもない」かって30年近くソ連の外務大臣を務め、「ノー」が口癖だったことから「ミスター・ニエット」」の異名をとったアンドレイ。グロムイコはこう豪語していた。各国の指導者は彼の言葉を再び噛みしめている。しかも、今のプーチンは、その気になれば世界経済というパズルをひっくり返すことさえできるのだ。

恐ろしいのは、ウクライナという火薬庫がいつどのような形で暴発するのかについて、プーチン自身さえ正確に予期できているわけではないということである。「ウクライナ西部にはウクライナ語者が多く住んでいますが、西ウクライナを基盤とする新政権が全土でウクライナ語をを公用語にすれば、ウクライナ語を話せない東部の住民には、職にあぶれたり、出世の道を断たれる人も多く出てくる。さらに、アメリカが経済制裁を実行し、ロシアとの結びつきの強い東ウクライナを起業家が持つ海外口座を凍結した場合、彼らのビジネスチャンスは立ち行かなくなる。

人間は、自分の生活が懸かると何をしでかすか分かりません。こうしたことをきっかけにウクライナ各地で住民の衝突が起り、統制が利かなくなって、新政権が強硬な対応をとった場合には、不測の事態も起りかねない」(前出・佐藤氏)そうすれば間違いなくロシアは軍事力で情勢を安定させようとするだろう。これに対抗するために、NATOも派兵を決める。こうしてウクライナは、欧米とロシアの「代理戦争」の舞台と化す。

実は、あまり報じられていないが、外交関係者が「Xデー」になるのではないかと恐れている日が間近に迫っている。オランダ・ハーグで「第3回核安全保障サミット」が行なわれる今月の3月24・25日だ。核安全保障サミットは、2010年4月にワシントンで第1回が、2012年3月にソウルで第2回が開催されている。約50カ国の首脳が一堂に会し、核燃料がテロリストなどの手に渡らないように維持・管理することを約束し合う国際会議である。「このサミットは、ウクライナ動乱勃発後、初めて主要国のトップが集まる場ですから、各国は再びプーチンの説得に当たる。しかし現在のところ、EU諸国に対してロシアのラブロフ外相は『クリミアの軍隊は”自衛団”なのだから、我々にはどうすることもできない』などと挑発的な返答を続けています。まるで、強気で鳴らしたグロムイコ外相の再来です。もしこの会議で、プーチンが改めて『ノー』といえば、最後のチャンスは潰えてしまいます」(外務省関係者)



『週刊現代』3.22


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