加藤のメモ的日記
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2014年03月23日(日) プーチンが世界経済の支配者に ��

もう誰に求められない   プーチンが世界経済の支配者になった

屈強で狡猾な男であることは誰もが知っていた。しかし、こうも強引かつ鮮やかなやり方で世界の行く末を手中に収めてしまうとは。私たちは、彼のことを見くびっていたのかもしれない。

もう、誰にも止められない

ウクライナ南東部、黒海に突き出たクリミア半島。その際先端・セヴァストポリの岸壁には無数の弾痕が刻まれている。ここでロシアは19世紀にはオスマン帝国と、20世紀にはナチスドイツと死闘を演じた。21世紀、世界は三たび、固唾をのんでこの地を見守っている。

ロシアの最高権力者の座についてはや14年。プーチン大統領は今、ワイングラスをゆったりと玩ぶかのように、黒海を手のひらに収める。61歳にしてなお逞しい背中を玉座にあずけ、灰色の瞳で見据えるのはウクライナだけではない。慌てふためくEU諸国、大西洋の向こう側で、何もできずにいるかっての宿敵・アメリカ、そして呆然とするばかりの日本。世界の命運はプーチンに握られた。「今回の騒乱は、プーチンによる最高難度の応用問題といえます。あまりに多くの要素が複雑に絡み合っている。日本では安倍総理大臣をはじめ、官邸も外務省も、事態の全体像を総合し、有効な対策を立てることができていないようです」元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏はそう話す。

ウクライナ国内に完全武装の兵士を16.000人も送り込みながら、「あれはロシア軍ではない」と言い放つプーチン。ロシア上院が派兵を全会一致で承認した直後の3月1日、アメリカのオバマ大統領は青いシャツの袖をまくり、大統領執務室でクレムリンへの直通ダイヤルを回した。だが1時間半後、受話器はため息とともに置かれた。電話の相手は一歩も引かなかった。

「ここ数年、シリアやイランの独裁政権に対して、アメリカ政府は『国際法違反だ』などと大げさな声明を出しながら、有効な手立てを全く打てませんでした。EUはウクライナ新政権に1兆5000億円もの短期支援を行なうことを決めた。しかし、プーチンはまったく意に介さない。筑波大学国際総合学部長で、ロシア政治が専門の中村教授は「欧米各国は6月にソチで開かれる予定のG8サミットを欠席する可能性を表明しました。これに対しプーチンは『そんなにイヤだったら、来るな!』と吐き捨てています。日本の新聞は丁寧な言葉で報じていますが、プーチンの言葉遣いに忠実に訳すとこうなる」

ロシアからEUへ、EU全需要の3分の1にあたる年間1600億立方メートルもの天然ガスを送るパイプラインは、ほとんどがウクライナを通っている。EUの「首根っこ」を押さえているプーチンからすれば、いざとなったらほんの少し指に力を込めるだけでよい。エネルギー供給の元を断たれたEU経済圏は、あっという間に危機に陥るのだから。市場も翻弄されている。



『週刊現代』3.22


加藤  |MAIL