加藤のメモ的日記
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フランス料理は豪華な食材をソースで彩り、味も見た目も世界最高峰といわれている。高級で格式が高い、服装やマナーなどが面倒ななど敷居が高いと思われている。しかし、フランス料理のルーツは今からおよそ600年前になる。
当時フランス王家の食生活は、焼いた肉のかたまりとゆでた野菜。それを手掴みで食べていた。ところがその後16世紀、イタリアからカトリーヌが嫁入りした。一緒にやって来たのが大勢のイタリアの料理人たちだった。フランス王家の人たちは、彼らの作った料理を見てびっくり。見たこともない料理の数々。
肉のかたまりを手掴みで食べていたフランスの人たちに、カトリーヌは料理をもっとおいしく、楽しく食べる方法を伝えた。つまりフランス料理は、皆が気楽に食べるイタリア料理が起源の一つである。
しかしここで大きな問題が起こる。カトリーヌの嫁ぎ先は海から遠く山に囲まれて、新鮮な海の食材が手に入らない。そこでシェフたちは素材の鮮度が悪くても上手にごまかせるように、ソースやスパイスの工夫を重ねたという説がある。だからフランス料理の命と言われるソースが発達し、今では数百種類に及ぶといわれている。
そしてフランス料理といえば一皿ずつ順番に出てくるコース料理だが、この頃はまだ出来上がった食事をいっぺんに、全部テーブルに置いていた。実は一皿ずつ出すこのスタイルも、フランス以外の国で生まれた。
それは17世紀のロシアの出来事。気候の寒いロシアではいっぺんに出すと料理が冷めてしまう。そこで一皿ずつ出すというロシアで生まれたアイデアがフランスに持ち込まれた。以来フランス料理では一皿ずつ出てくるようになったとされている。つまりフランス料理のルーツは、ヨーロッパの人たちが持ち寄ったおいしく食べるためのアイデアで、おいしく食べればいいということ。
『世界丸見え特捜部』
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