加藤のメモ的日記
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2004年03月07日(日) ISOとは

最近ISO取得がブームになってきた感がある。ISOとは電気業界を除くあらゆる産業の規格や標準を世界規模で定めるものである。例えばフィルムのように感度はISO100とか400等と表示され、世界のどこにいても共通のフィルム感度で撮影することができる。

その他にはねじの形状とかクレジットカードの寸法、安全標識などがある。非常口の標識を世界で統一することによって、どこの国にいてもその標識に従って逃げることができる。発注者の要求する品質を供給できる、品質保証体制を持っていることの証でもある。しかしISOは合理的なようだが問題を内包している。まずISOを取得するための費用が高いという点である。初年度は150万円から200万円かかるということだが、実際は数千万かかるようだ。そのほかに年1〜2回のサーベイランス料、三年ごとの更新審査で審査登録機関に対して、取得費用の約六割を払い続けていかねばならない。

もともとISOというのは、ヨーロッパが日本からの製品の輸出を阻止しようという目的で作られたものであるという。ISOとは世界の産業界によって作り出されたものですが、その狙いは産業界が品質面、環境問題、安全面で主導権を握ることで法規制がかかる前に企業側にリスクを回避したいというものだ。ところが産業界が作ったISOを国や、県、市町村など法規制を執行する側が流行を追うかのように取得するというのもおかしなことだ。

ISO14001を取得したということは、ISO14001の要求事項にもとずいて環境問題に取り組むシステムがある、ということが認められたということにすぎない。その会社のレベルや基準値などはISOは一切触れず、企業側が自由に決めている。自分で決めた目標や方針に従って、ISOの要求事項を守りながら活動していくだけのことである。合格率100%で金さえ出せばどこでも取得できるものである。



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