ちーちゃんままの日記

2005年05月21日(土) 稚児になる

子の年齢:1歳4ヶ月

 パパの実家近くの寺が本堂を建て直したので、落成式に稚児を募っていた。

 稚児?
 稚児の扮装をして、神輿に乗ったり舞を奉納するんだろうか?そんな高尚なことがちーちゃんにできる筈がない。
 ちーちゃんには無理だろう、と言ってみる。
 
 −なん、そんなんじゃないが。

 ふうん。
 でもなんか面倒臭そう。疲れそう。思いっきりブーイングを出してみる。

 −申し込んでもいいけど、当日(パパが)出張だったら行かんよ。
 ー出張断っちゃ。
 
 という条件で申し込んだ。

 で、当日。快晴。

 朝8:30〜受付で「お練り」が10時出発。
 休日の朝なのに早起きしなくてはならない。ちーちゃんの身だしなみを整えなくてはならないし、パパはヒゲ剃り、ママはお化粧してスーツを着なくてはならない。
 ママのブラウスが決まらない。白いシャツだとキチンと見えるけど華やかさに欠けるので、フリルのついたカットソーにする。
 慌てて出発して、パパ実家についた時にカメラ一式忘れたことに気付く。
 ママが取りに戻って、なんとか受け付け会場の公民館に付いた時には、9時半だった。

 さて、公民館は幼児とその両親と祖父母たちでごった返していた。
 そして、皆さんの服装は、殆どが着物か礼服。こんな色物のスーツを着ているのはウチだけだ。
 
 まずは、お化粧。ちーちゃんの顔にオシロイを塗って、おでこに麻呂のような丸い眉を書く。書く、というよりはスタンプでポン。次に口紅、というところで半べそになって来たので、男の子だからやめとこう、ということになる。
 次に着替え。衣装のレンタルを申し込んでいるので、受付で受け取る。青いひとつ身に濃い青の兵児帯をしめて、キンキラキンのカタビラみたいなのを着る。頭には烏帽子をかぶるのだが、ちーちゃんが嫌がるのでうまく固定できない。烏帽子の紐は結ぶのが難しそうだった。
 厚着になったので身動きが取れない上に、暑い。
 だんだんご機嫌が怪しくなる。その上なかなか始まらない。
 
 やっと「お練り」が始まった。
 とはいえまず整列に時間がかかる。2列になって紅白の紐に沿って並ぶのだが、途中で紐が交差してしまうらしく、何度も入れ替えがあった。
 公民館から本堂まで1kmないと思われたが、おそろしくゆっくり行進した。10kgのちーちゃんを抱いてゆっくりと行進するのはとても辛い。
 
 ようやく境内に入る。
 馴染みのない寺なので、予備知識が全くなかったが、着いてみるととても立派な寺だった。
 参道の両脇に5人の坊さんと10人のおばあさんが、楽器を鳴らしたり歌を歌ったりしている。
 階段を上った所で、ちーちゃんが何かをじっと見ているのに気付き、振り返った。ひときわ豪華な袈裟の坊さんが、椅子に座っていた。

 枕草子みたいでちょっと面白い(何の段?と訊かないように)。

 ご本尊の左右に立った坊さんが、ちーちゃんの頭にちょん、とバチで水をつけてくれる。
 それでお終い。

 午後に獅子舞もあったそうだが、弁当とお土産を貰って退散した。 


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