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本音。


※性的表現が苦手な方はこの先を読まないでください。













































本音を言う。
僕は彼がエロ本を読んでいたことに腹を立てていたわけではなく、
彼に「女性の身体」を見る力が備わっていたことに、
悲しみを覚えた。

彼は絶対に僕の身体を見ようとしない。
舐めることも、触れることもほとんどせずに、
生殖器の挿入を試みる。
僕は痛がりもせずに、声をあげる。
僕はどんな時でも、声だけは、上手いから。
そして、挿入可能な程度には、濡れているから。

身体の振動、痛み、虚しさ。
彼は僕の思いなんて、何も感じないのかもしれない。
僕は絶対に口にしないから。
彼は自分の欲望だけを果たし、僕を使って自慰をする。
僕はいつも置いてけぼり。
でも僕は演技をするから、彼は気づかない。
僕は下着だけを脱ぎ、ソファーに横たわり、声を上げ、終わるのを待つ。
触れないし、舐められることもない。
「してあげる」といってやった時、彼は1秒も続けてはくれなかった。
本当に、一瞬、触れただけ。

一度、何も反応せずにいてみた。
彼は困惑していた。
僕はその状況を上手く説明できなくて、
「ちょっとつかれてるのかも」といってはぐらかした。
彼は僕の身体を服の上からこねくりまわして、イった。

僕は身体にコンプレックスがあった。
僕は僕が嫌い。
だから、僕は彼がこんな僕を許してくれたらいいのに、と思っていた。
でも、それは理想でしかなかった。
彼はどこでも、僕の身体を見ようとしなかった。
僕の身体に触れようとすらしなかった。

僕は彼は女性の身体が苦手なんだと思った。
僕も、僕自身の胸とか気持ち悪くてあまり直視できないけど、
それと似たようなもんなんだと思った。

でも違った。

僕のおなかが気に入らないのかもしれない。
痩せたりしないから。
でもそれは、彼が無理やりあんなに食べさせるから。
僕が彼から勧められて食べる食事で、その後吐いたり、おなかを壊したりしているのは、知らないから。

胸が小さいのが嫌なのかもしれない。
僕は、自分の女性化がひどく嫌で、高校生になるまでつぶしてたから、
形がグラビアアイドルなんかより、多少変だ。
Dカップだけど、見た目はBやAに見える。
それだったら、まぁ、仕方がないのかもしれない。

でも、僕にはどうにもできない。

彼に上手く伝えることも、回避することも、別れることも、できない。
僕はこうやって涸れていくんだと思う。
僕は、結局。。

悲しいのを共感して欲しいとは言わない。
ただ、僕は悲しかったと自分で思ったんだと、表出させたいだけ。
2007年11月16日(金)

「「「「空、青いよ。雲、白いよ。「「「「 / 空月遥

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