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2005年09月21日(水)
「スター・ウォーズ3/シスの復讐」は80点

なかなか見ごたえのある映画でした。ただし、EP1から6までの5作品をあらかじめ見
ている人にとっては。なぜなら、これ一作だけでは、単にCGをうまく使った冒険活劇
にしか見えないからである。通しで観ると、これはギリシャ古典のような「運命劇」
だったのだと納得するわけです。これは親子三代にわたる「因果の巡る物語」なので
ある。異論があるのを承知で言えば、パルパティーン→アナキン・スカイウォーカー
→ルーク・スカイウォーカーという「隠された父息子関係」の間での「フォースとは
何か」という問答の物語である。だからルークの片腕がなくなったようにアナキンも
片腕をなくす必要があったし、パルパティーンが自分の師を殺したようにアナキン
(ダース・ベイダー)も自分の師を殺す必要があった。それらの「因果」をことごと
く断ち切ったのは、ルークである。ルークがいったい何を断ち切ったのか、それを
じっくり描いたのが、EP1〜3だったというわけだ。「ダークサイドとは何か」力には
力、復讐には復讐、その連鎖を繰り返していくとアナキン(ダース・ベイダー)が生
まれる。

「エピ3」の中のオペラ座でのシーンで、パルパティーンがアナキンに「自分の師で
あるダーク・プレイガスはシスのフォースを極めて生命をも誕生させる術を会得し
た」と言うようなニュアンスのセリフを言っています。これが私の「説」の大きな根
拠でした。外部から「フォース」がある意図でもって入ったのです。つまりシスは師
弟関係でしかフォースを繋げないのだから、いろんなところに「種」を植え付けてい
たのだというのが私の「想像」です。そのとき、「生命誕生」の力も使えたわけで
す。

結局私の好きな映画というのは「物語」なんだと思う。「エレニの旅」も「叙事詩」
という特別な「物語」だったし。
(05.08.20)