|
|
2005年08月24日(水) ■ |
|
『西の魔女が死んだ』 梨木香歩 |
|
『西の魔女が死んだ』新潮文庫 梨木香歩 『読者が選んだ新潮文庫』の第1位に選ばれていたのでこの本を買った。別に宣伝文句に踊らされたわけではなく、このアンケートのベスト10を見てみると、この本含めて三冊ほどはまだ読んでいなかったが、わたしの読んだ7作品はすべて忘れることの出来ない作品ばかしだった。この読者アンケートは信頼できる。それのさらに1位なのだから、期待できると思ったのである。
期待は裏切られなかった。個人的には第3位の『夏の庭』(湯本香樹実)のほうが好きなのだが、これもなかなかどうして、ぐっとくるものがあった。
重松清氏の書くいじめ小説のなかで出てくる少女はなぜか強いのであるが、私が思うに、普通の少女は決して最初から強くは無い。少女はどうやって強くなっていくのか、そのことの例えばひとつの答えがここに在る。その秘密を知れば、大人も少しは強くなれるかもしれない。 (05.08.10)
|
|