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2005年03月23日(水) ■ |
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「韓国人は、こう考えている」 小針進 |
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「韓国人は、こう考えている」新潮新書 小針進 この新書の賞味期限はあと2年ほどであろう。お早めの御賞味を薦める。それというのも、韓国人の世代交代のスピードが速まって来ていると思えるからである。
ここには確かに、元外務省調査員らしく、さまざまなデータベースを基に最新情報を載せてある。その意味では今まで読んだ本の中で一番韓国の対日感、対米感、対北感を分かりやすく分析していると思う。ただ、この本の中でも書かれてあるが、韓国の世代は10年の間隔ぐらいで次々と考え方が変わってきている。この前韓国に行った時に30台の女性に聞いたのだが、「最近韓国でのイケメン俳優の台頭は、韓国の人たちの顔の好みが変わったということなのでしょうか。」彼女はまだハン・ソッキュやチェ・ミンスクが好みなのだろう、「変わったのです。私は違いますが」といったものである。本の性格上、一つ一つの世代の感情については踏み込んだ著者の意見は入っていない。あとは自分で体験して考えなさい、ということなのだろう。
ただ、この本は分かりやすい。これから韓国の人たちを見ていく上で、不易と流行、両者を見極める上で、ひとつの指針となるだろうと思う。
参考になったところ。
韓国のドラマは『デジタル世代』の主人公たちが強烈な『異議申し立て』を行うことによって、ストーリーが展開されている。
日韓関係の三つのアキレス腱。竹島問題、歴史教科書問題、従軍慰安婦問題。 日本のメディアは単発なこととしてしか見ないことでも、韓国のマスメディアは歴史的にとらえる。 日本大衆文化解放後は、「どらえもん」「クレヨンしんちゃん」「ポケットモンスター」「とっとこハム太郎」などは日本の作者名と製作会社が明記されており、子供たちも日本製だと認識しながら見ている。これは対日感に肯定的な影響があるだろう。
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