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2004年11月22日(月)
「世界でいちばん不運で幸せな私」は60点

「世界でいちばん不運で幸せな私」ヤン・サミュエル監督 ギョーム・カネ マリオン・コティヤール
今年最初で最後のフランス映画。どうした事だろう。去年はあんなにも公開されたのに。去年は結局、9.11後のハリウッドの一時の休息であったのだろう。

ポーランド移民でいじめられている女の子と、母親を無くした男の子の、「いたずらを断ることの出来ないゲーム」。それがなんと20年間つづく。二人はお互い好きだけど、心はすれ違う。だって、日常を全て「ゲーム」で過ごしているのだから。

二人の関係はいつも「ゲーム」だった。だから続いた。何度かお互い気持ちを素直に出す事がある。でもゲームが続いている以上、それは相手には伝わらない。映画として成り立たせるために、それを悲喜劇で終らせるのだが、普通なら、思春期の10代でこの関係は清算するはずだ。それを俳優の事情からか、35歳まで続けさせた事でこの映画のリアリティが無くなったと私は思う。でも「ゲーム」は一人では出来ない。どんな結末であれ、ゲームの相手を見つけたのはうらやましいことだと思う。