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2004年08月25日(水)
「日本の民俗学者−人と学問」神奈川大学評論ブックレット 福田アジオ

「日本の民俗学者−人と学問」神奈川大学評論ブックレット 福田アジオ
柳田国男研究の第一人者福田アジオが柳田を担当。柳田の民俗学を3期に分けて的確に評価していた。折口信夫、宮田登も第一人者が執筆。それぞれ短文ながら、その「人と学問」が分かりやすくまとめられている。

「日本民俗学は若い学問である。その学問を作った人物、柳田を超えようとしてまだあがいているような状況である」と20年ほど前大学の若い民俗学者が言っていた。その状況は今はどうなっているのだろうか。おそらく幾つかの領域で柳田の評価と限界が示され、幾つかの領域でまったく新たな場所に光が当てられているのだろう。坪井洋文の「イモと日本人」、宮田登の「鯰絵」「ミクロ信仰の研究」。それらの著作の持つ意味を今回初めて知った。「まだあがいている」かもしれない。でも確実に学問として成長していると、感じた。現代民俗学俯瞰図としては分かりやすいテキストではある。