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| 2004年07月06日(火) ■ |
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| 「できるかなリターンズ」角川文庫 西原理恵子 |
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「できるかなリターンズ」角川文庫 西原理恵子 サイバラという特異なマンガ家が居ることは知っていた。とはいっても全然威張る事ではない。去年上映された「ぼくんち」(阪本順治監督)でおそらく初めてその作品世界に触れたのだから。今回その生マンガを初めて「見る」。
私のマンガ暦は長い。初めてマンガ雑誌を読んだときの号が、星飛雄馬と花形満が小学時代初めて勝負したときというのだから推して知るべきであろう。そして深い(はずだ)。ここでは詳しく記せないがありとうらゆるタイプのマンガに出合って来た。そしてサイバラなのだが…。
確かにこれはマンガなのだ。絵はへたくそだろうと、途中で異様に夫が撮った写真が載ろうと、ストーリーとギャグを無視して、体験エッセイという体裁を取ろうと、確かにマンガはあらゆることから自由ではあるべきだ。出てくる登場人物たちの異様に立った「キャラ」、誰も真似できないかもしれない「体験」(だってマルコス政権崩壊のさなか、暴動中のインドネシアに行って「観光旅行」をするのだから)、そしてその異様に際立った「毒」、誰も真似できないマンガを彼女は書いている。ジョージ秋山が「アシュラ」を書き始めたときと同じようなインパクトを今回感じた。(04.04)
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