日々あんだら
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2013年01月26日(土) 初雪山


迷っていた。迷っていたのである。
この週末、どこの山に登るか。

ひさしぶりにソロで登ろうということだけは決めていた。
最近、友達と登ることが多くて、もちろんそれは楽しいし安心だし美味しいものを作ってもらえるし、
下りて一緒に温泉に入ってのんびりご飯食べて「楽しかったねー」と言いながら一緒に帰って…
って一人ではできないことだらけなんだけど。
ただこの数回、自分の登山スキルは向上したのか?と問いかけると答えは否。
いつもはそれでいいんだけど、たまにはぐったりして帰って来て翌日バリバリに筋肉痛になる、
くらいの登山をしないといけないのだ。多分。

だが、この季節、そういうきつい山は例外なく雪が積もっている。
しかし僕には雪山登山の経験はない。
初めての雪山、ソロで登るなんて馬鹿の所業である。

しかし、きつい山はすべからく雪山。

でも、そんな山にいきなり登って事故にでもあったら…

でもどこか行きたい…


堂々巡りの末、ある結論に至ったのだ。(開き直ったともいう)
…そういえば、おれって馬鹿やん。
初めての登山がジーンズで縄文杉やったやん。(笑)

雪のないきつい山は無い。しかし、きつい雪山には危なくて登れない。
だったら、きつくない雪山に行けばいいじゃな〜い♪


ということで、行先は御岳山に決まった。
・行ったことがある。(未体験の状況で知らない山は怖い)
・そんなにきつくない。
・最悪、ロープウェイで下れる。(エスケープルートの確保は重要だ)
で、調子が良かったら隣の日の出山まで縦走しよう。

金曜日、帰宅してから急いでパッキング。


今回は、こないだ大雪の日に、止まり止まりの山手線でわざわざ新宿まで出かけて買って来たグレゴリーのZ30である。
とうとう4つめの登山リュックを買ってしまった…
・25L…Mountain DAXのパッカブルパック。メインのリュックを山小屋などに置いて、山頂にアタックする時に。
・45L…THE NORTH FACEのTELUS45。山小屋泊のメイン。背負って一番楽なリュックなので、荷物が重い時に。
・60L…GRANITE GEARのCROWN60。テント泊用(まだやったことないけど)もしくは友達と登って食料や食器が多い時に。(笑)

で、このZ30はソロ日帰り用である。
(余談だが、この4つともに虹のワッペンを貼り付けている。山小屋とかで似たリュックと間違えたりすんのよ)

今回はソロとは言え、30Lがパンパン、で済んだ。(13.4kg)
しかし先週の鋸山も日帰り低山だったのに、60Lがパンパンだった。

どんなリュックもとにかくパンパンにしてしまう。これって一種の才能だと思う。(笑)

まあ、とにかく、リュックは用途別に用意しないといけないのだ。
どこのアウトドアショップの店員さんも異口同音に言うのだ。
「リュックに関しては、大は小を兼ねない」と。
なので、これは必要な投資なのである。


…言い訳が長くなってしまった。。。^^;


で、朝5時起床。6時の電車で出発。
の予定が、駅に向かう途中で「あれ?そういや電気ポットの電源切ったっけ?」ということが気になり、
引き返してみたらほとんど空の状態で電源入っていたという恐怖体験もあり(気づいてよかった…)
出発が20分遅れた。
だが、そんなに気にしなくていいのもソロのいいところである。
これが誰かと待ち合わせしてたら、「切ったに違いない」で強行していた可能性が高い。^^;


で、予定より30分遅れて午前9時、御岳山のケーブルカー口に到着したのだった。
前回、秋に来た時は特に山登りをしていない同期と一緒だったため、迷わずケーブルカーを使用したんだが、
今回は歩いて登ろうと思っていた。本当だ。
しかし、登山道とケーブルカーの分岐のところに1枚の立て看板があったのだ。

『1/22、ケーブルカー駅と御岳山頂の間で熊の目撃情報がありました。ご注意ください』

瞬間的に回れ右。ケーブルカー乗り場を目指したのだった。今回は勘弁しといてやる。
(だって、熊鈴置いて行ってたんやもん。^^;)

標高差500m強を約6分で移動し、歩き始める。最初の内は参道で、綺麗に雪かきされていて道に全く雪はなかった。
御岳山は信仰の山である。山頂にはその名も御岳神社がある。
僕はそんなに信心深いわけでもないけれど、そういうところに行ったらまず最初に参拝することにしている。
人んちに上がりこんで遊びまわろうというのだ。挨拶の一つもしてなかったらそりゃ気が悪いだろう、という話。
信仰というよりむしろ礼儀。
ということでお賽銭投げ込んで「お邪魔します。無事下山させてください」とお願いする。

石段を少しくだったところから脇に逸れて下る形でいよいよトレッキング開始である。
そこから雪も残ってたし凍っているのも見えたので、雪の上で軽アイゼンを装着する。
いわば、ブーツの上から着ける簡易的なスパイクである。2ヶ月前くらいに買ったけど、初装着である。


これだけでテンションがちょっと上がる。だって雪好き、道具好きなんやもん。(笑)
恐る恐る下り坂に突入するが、食いつく!食いつくよ!!
6本爪の軽アイゼンでも、びっくりするくらいよく食いつくのだ!
おれ、街でも雪が積もったらこれで歩きたい!!
むしろ土が出てるところの方が小石に当たったりして歩きにくい。
で、木道や石の上では致命的に滑る。
普段と、踏んでいいところと悪いところが逆になった感じ。

そうやって一人でひゃっほ〜い!と叫びつつロックガーデンの方へ向かう。
別にテンション上がりすぎて壊れたわけではない。
熊鈴を持ってきてないので、代わりに人声を立てているのである。
こんな時に突然人に出会ったりしたら恥ずかしいことこの上無いが、突然熊に出会うより数万倍マシなのである。


展望台。遠くに都心のビル群が見える。



そしてロックガーデン。
秋に来た時もびっくりするくらい綺麗なところだったけど、冬はまた趣が全然違って良い。
なにより、人が少ないのがとても良い。(笑)

ロックガーデンを2時間ほどで一周し、参道に戻ってきた。
時間的にも体力的にも余裕なので、というか物足りないので、日の出山へ縦走することにした。
外したアイゼンを片手にカチャカチャ言わせながら参道を突っ切り、途中を右に曲がる。
宿坊とかが並んでるところを抜けて行くと、脇道に逸れるところからまた雪が始まってるのが見えた。
やっほーい!雪やーーー!!とアイゼン装着。
瀬戸内育ちは雪でテンションが上がるのだ。(笑)

日陰には雪が凍って残り、日向では溶けて土が露出しているような状態。
30〜40分で日の出山山頂に到着した。
まあ、縦走というほどの距離でもない。^^;



日の出山山頂到着を記念して、今日のコーヒーアワー。(笑)



今日の山飯もボールおにぎりに味噌汁である。
前回やってみて、この手軽さに惚れてしまった。^^;
味噌汁一杯分のお湯を沸かすのに、ジェットボイルだと1分少々である。それで飯が食える。
一人で凝ったもん作って食べても楽しくないのは、部屋でも山でも一緒なのだ。(笑)

この日のおにぎりの具は、セブンイレブンのお惣菜シリーズからロールキャベツ。(笑)
そしてこないだ千葉の産直市で買った浅利の佃煮とマグロと昆布の佃煮のコラボである。
佃煮のおにぎりは旨かった。
ロールキャベツは失敗…おにぎりの具に向かない、という以前に、そもそも冷めたロールキャベツなんか不味いわなそりゃ。(笑)
今度から斬新な具を選ぶ時には、「冷めても美味しいかどうか」を最低限考えようと思う。^^;



そしてデザートはフリーズドライのお汁粉。沈んでて見えないが、小さな角切り餅も入っている。

僕が山頂に着いた時、前のベンチの3人組が某社製のバーナーを取り出して、お湯を沸かし始めたところだった。
そこから、僕がコーヒーアワーの写真を撮り、食料を取り出し、ジェットボイルに水を入れて沸かし、
おにぎりと味噌汁を食べ終わって、再度お湯を沸かしてお汁粉が完成!…というところで、
その3人組はやっとラーメンを食べ始めた。
お湯の量の違いもあるにせよ、やっぱり「お湯を沸かす」という機能においてジェットボイルは圧倒的だ。
日没という時間制限がある登山において、この時間短縮は相当な武器だと思う。
(ま、お湯を沸かすことに特化しすぎてて、他の使い方には相当なコツが必要ですが。^^;)


そうやって日の出山山頂でゆっくり過ごし、少し読書までして下山開始。
下山はまあ大して面白いこともなく、50分くらいでふもとの温泉に到着。


ゆっくりお湯に浸かってつるつるになって帰りましたとさ。(しかし素晴らしいキャッチフレーズだ。笑)


体力的にはちょっと物足りなさも残るコースだったけど、雪体験もできたし楽しかった。
なんにせよ、自分の経験値を少しだけでも上げられたし、満足な1日でした。^^


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