日々あんだら
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去年の誕生日にnanaさんからプレゼントしてもらったKLEAN KANTEENのボトル。 材質は腐食しにくいステンレス。容量は800ml。保温保冷機能はない。 プレゼンターは当時1歳2ヶ月だったこよたんで、これを抱えてよちよち持って来てくれて、 僕の目の前でガランと床に落としてしまった。(笑)
ちょうど富士山に登る前日だったので「富士山に持ってってねー」とnanaさんからもらったにも関わらず、 実は富士山には持って行かなかった。(nanaさん、ごめん。^^;) 理由は重かったから。 その時まだ富士山頂まで行ったことがなくて、体力的にどれくらい辛いかわからなかったのだ。 なので、少しでも荷物を軽くしたい、と思って水はペットボトルで持って行った。
その後、このボトルはずっと部屋の中で使っていた。 本を読む時も、パソコン使う時も、寝る前も起きた後も、夜中に目が覚めた時でも、 とにかく大量に水を飲む人なのだ、僕は。 それまで10数年間ずっとミネラルウォーターのペットボトルを買って来て飲んでたんだけど、 ちょうどその頃浄水器を買ったので、このボトルにその水を移してずっと手元に置いていた。 それは今でも同じで、今こうして日記を書いている横にもこのボトルがある。
だが、去年富士山に2回登頂し、だいたいそのきつさと自分の体力がわかってきた。 これならあと数百g荷物が重くなっても行ける。 ということで、今年に入ってからはこのボトルも毎回山に持って行っている。 山に持って行ったら、それこそすれたりぶつけたり落としたり、だんだん傷も増えて来たけど、 こういう金属製品のいいところは、そういう傷も愛着に変わってくること。 この質感にカップも合わせたくて、SnowPeakのステンレスのマグカップも買った。 そしてセットで、桜の絵も書いてもらった。(桜は大好きな花なので)
今年の1回目の富士登山で登山口まで降りて来てから荷物を整理してたら、 隣にいたパーティーの人たちに話しかけられた。 「それ、お酒入ってるんですか?」 「いや、水ですよ。下戸なんで。(笑)」 「ええっ!?重くないですか!?」 「…重いです」
苦笑して答えながら、僕は思う。 「軽量」という機能は確かに山道具にとっては最も重要な要素の一つだ。 でも、それと同じくらい「愛着」という心理的要素も大事だと思うのだ。 どうせグラム単位の違いが生死を分けるようなギリギリの登山なんかしてないし今後もしない。 だったら、使ってて嬉しい、楽しい、テンションが上がる道具を選ぶのも一つの選択肢ではないか。
今年の富士登山は残念ながら2回とも悪天候で引き返したので、このボトルはまだ一度も富士山頂を踏んでいない。 来年はこのボトルで運んだ水でコーヒーを淹れて飲んでやろうと思っている。
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