日々あんだら
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2010年02月02日(火) 『最後のマンガ展』


(大阪・サントリーミュージアム/SONY α700 + DT16-105mmF3.5-5.6、ISO200)


先週の土曜日、大阪港のサントリーミュージアムへ行ってきた。
目的はもちろん、今開催中の↓を見ること。

井上雄彦 最後のマンガ展

井上雄彦さんの連載中の代表作「バガボンド」の数十年後を描いた作品が展示されている。
東京・上野の森美術館でやってたやつは、気付いた時にはもう終わる寸前で、
ニュースで見るとものすごい行列になっていたので行く気になれなくてパスしたのだ。
それを大阪に見に行く…というのはなにか間違ってるような気もするけど。^^;


感想は、一言で言うと「ものすごい」。

まずは入場待ちの行列のところに動画で流されている作画の様子。
何もない真っ白な紙の上に、線が引かれ、その線が命を持ち、世界になっていく。
無から有が生まれる瞬間というのがそこにはあって、それを目の当たりにできたのは大きかった。
写真は「有から有」。
絵と写真は似て非なるものだと思う。

45分ほど待たされてやっと中に入れた。
展示は、井上さん直筆の作品がマンガの形で1枚1枚展示されていて、
それを辿って行くと一つのストーリーになっている、というもの。
まだ開催中なので詳しくは伏せるけど、もうとにかく何度も鳥肌が立った。
ストーリーにもそうなんだけど、やっぱりなにより直筆の原稿に。
彼はペンではなく、毛筆で描いていることで有名なんだけど、その線の細やかさ・大胆さに度肝を抜かれた。
一番びっくりしたのは、途中で出てくる槍の柄の部分。
ストーリー的には大して重要ではない部分ではあるんだけど。
細かい縦の線の集積で描かれているだけなのに、木や節の質感が紙の上に浮かび上がって来ているのだ。
思わず立ち止まってそこばっかりじーっと見てしまった。
(そんなところに食いついてるのは僕くらいだったけど。笑)

あと、顔のアップのコマを良く見ると、髪の毛をフレームの外まで書いてから、ホワイトで消していた。
やっぱりこうしないと髪の毛に流れが生まれないんだろうな、と。
フレームの外っていうのは写真でもそうだけど、やっぱり重要なのだ。


これ以上書くとネタバレになってしまいそうなので、この辺で。
「神は細部に宿る」って言葉をどこかで聞いたことがあるんだけど、
こういうことか!!って初めて実感しました。^^;
マンガ家ってみんなあんなことができるん!?

売店に置いてあった図集は、入場待ちの間に立ち読みした時には買う気にならなかったのに、
見終わって出てきた時には買う気満々だった。(笑)
それくらい影響されて来ました。(笑)

会期は来月の14日まで。
大阪が最後の会場みたいです。
気になる方は是非、無理してでも見に行ってください。
きっと行った方がいいと思う。
(ただ、バガボンドを読んでから行った方がより楽しめます)


僕ももう1回は見に行こうと思う。
最終の週末あたりかなぁ…めっちゃ混んでそう。|Д`)


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