日々あんだら
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(α-7D+AF17-35mmF2.8(D)、ISO100、F22、1/13)
今日は地元の秋祭りの日。 もちろん帰って参加してきました。 去年は写真を撮るためにカメラ抱えて走り回ってたので、今年は2年ぶりの参加。
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島の子供たちにとって、その日は一年で一番特別な日だ。 クリスマスよりも、お正月よりも、自分の誕生日よりも、ずっと。 遠くから太鼓の音が聞こえて来ると、もう誰も先生の話なんか聞いていない。 学校がお昼で終わると一目散に家に帰り、ご飯もそこそこに法被を着て家を飛び出す。 そして町を練り歩く太鼓台について回るのだ。
島の少年たちにとって、その日は一年で一番特別な日だ。 その日は、大人たちがみんなかっこよく見える。 いつもステテコ姿で寝ている父親も、近所の兄ちゃんも、毎日酔っ払って歩いてる爺さんも、 その日だけは輝いて見える。 早く大人になって太鼓を担きたい。毎年そう思いながらみんな少しずつ大人になっていく。
島の大人たちにとって、その日は一年で一番特別な日だ。 気の早いことに、9月に入るといそいそと地区の集会所に集まって来て祭りの準備を始める。 「忙しいのにかなわんわ」と言いながら、誰の顔も笑っている。
島を離れた人たちにとっても、その日は一年で一番特別な日だ。 毎年祭りが終わるたびに来年のその日の曜日を確認する。 学校をサボって帰って来れるだろうか。 なんて言って会社を休もうか。考え始める。
小豆島にとって、その日は一年で一番特別な日だ。
人も気候も穏やかだと言われるこの島が、一年で最も荒ぶる日。
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今年の春の『小豆島展』と『デザイン・フェスタvol.25』に出したお祭り写真のアルバムの冒頭に 挿入した言葉。 自分としては文章にまとまりがなくてイマイチだなと思ってるんですが、 これを読んだ島っ子たちから賛同の声がたくさん寄せられたので、 みんなの心情はきちんと表せてるかと。 (中には「文章が一番良かったです」って書き込みも…おい、これ写真のアルバムやぞ!笑)
島の人たちは本当にこのお祭りが大好きで、盆正月よりも上機嫌になります。 1歳2歳の子供たちは太鼓の音に驚いて泣いたりもするけれど、 慣れて来た3〜4歳から、70過ぎのお爺さんたちまで、みんな同じ笑顔。 ああ、この子達もこのじいさんたちみたいに祭り好きの大人になるんやろうな、とか、 ああ、このじさんたちもこんな頃から祭り好きやったんやろうな、って容易に想像できる感じ。 そして、地区ごとにものすごい一体感が生まれる日でもあります。
久しぶりに法被に袖を通して。 担き棒を担いで。 両手の筋肉が悲鳴を上げるまで持ちあげて。 喉が潰れるまで叫んで。
ああ、気持ちよかった。^^
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ちなみに今年は大阪からRcafe慰安旅行ご一行様と、高松からMayちゃんが見物に来てくれました。 楽しんでもらえるか心配やったけど、大丈夫やったかな? Mayちゃんが「こんなお祭りが地元にあるなんて、いいねぇ」って言ってくれて、 すんごい嬉しかったです。^^
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