日々あんだら
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2007年01月02日(火) |
『銀塩カメラ至上主義!』 |
(SRT101+MC ROKKOR58mmF1.2、160NC)
またやばい本を買ってしまった。 いつも帰省前には旅のお供として本屋を物色するんだけど、そんな時に見つけてしまったのだ。
『銀塩カメラ至上主義!』 (赤城耕一著・平凡社・2000円)
なんですか?この素晴らしすぎるタイトルは。 僕のハートを鷲掴みにするために付けられたとしか思えない。(笑)
筆者の赤城氏は第一線で活躍するプロカメラマンだが、同時にカメラ好きでも知られ、 いろんな雑誌などで氏のカメラ評を何度も目にしたことがある。 小難しい言葉を並べてカメラを語る人は何人かいるが、 T中C徳氏のように精神論的・抽象的過ぎて何が言いたいのかわからない文章でもなく、 素直にウンウンとうなづきながら読める論評を書く人、というイメージがあった。 (多分、カメラの好き嫌いに対する評価軸が僕と似ているのだと思う)
また帯に書かれた文句(前書きの抜粋)がまたいいのである。
「−今さら、デジタル写真よりも銀塩(フィルム)写真の方が優れているという人はいない。しかし、モノとして、道具として、あるいは愛玩物としてカメラを見た場合、銀塩の存在感というのは、いまだ絶対的なものがある。 …(中略)… 本書は、『カメラを変えることで、写真が変わる。』という妄想を持ち続けることに賭けた筆者の精神の記録である。」
もう正にそのとおり! 僕が普段思いつつも上手く言葉にできなかったことをそのままストレートに言葉にしてくれている。
僕もよく「カメラによって写りが違うんですか?」と聞かれることがある。 デジカメは別として、フィルムの場合はカメラが変わっても写りは何も変わらない。 写りを決めるのはフィルムとレンズと現像技術だけである。 (厳密に言えば内面反射の多寡等で微々たる違いはあるかもしれないが) 極端な話をすれば、プロ級機のEOS-1Vだろうが、入門機のEOS-KISSだろうが、 レンズとフィルムと現像所さえ一緒ならば同じ写りを得られるのだ。 また、50年近く前のニコンFだろうが、最新のF6だろうが、同じである。
でも、ここから先は付き合いの浅い人には話さないんだけど(マニアックで引かれる恐れがあるので) カメラによって「写り」は変わらないけど、「写るもの」は変わるのだ。 例えば同じロッコールレンズをつけ、同じフィルムを使用していても、 SRT101とXDとでは、明らかに写真が違うのである。 一番古い付き合いのSRT101は僕の手に馴染み、シャッター音は耳に馴染み、 このカメラで撮るとプラスアルファの何かが写真に写っていることがあるのだ。 それはなにかというと、「雰囲気」とか「情緒」とか「風情」とかいうもの、精神的なものである。
つまり、カメラを変えることで自分の気分が変わり、それによって写真が変わることがあるのだ。 これは多かれ少なかれ誰でもそうだと思うんだけど、 技術もなにもなく、ひたすら気分だけで写真を撮っている僕のような人は特に顕著ではないかと思う。
ということで、そのタイトルと表紙(ニコンFがどどーんと載っている)と帯の文句にやられ、 中をパラパラっとめくったら僕の使ったことのあるカメラが結構載っていたのとで、 迷わずレジに持っていってしまった。 (そういえば氏は、もちろんライカを最も愛用しておられるようだが、ミノルタもかなりお好きらしい)
ということで、読みました。ガッツリ読みました。 まずこういうのは自分が使ったことのあるカメラの項から読んでしまうんだけど、 SRT101、X-700、ペンF、α-7、キヤノンP、GR-1v、ローライ35S、ヘキサー、TC-1、 全部僕の評価と非常に近いことが書かれていた。 これはまずい。非常にまずい。 なにがまずいかっていうと、自分が使ったことのあるカメラの評価が非常に似通っているということは、 他のカメラについてもその評価が信用できるということなのである。 つまりは、氏がベタ褒めしているカメラは間違いなく買って損はないということなのだ。(爆)
まぁそれがペンタックスMZ-Sのようにレンズを1本も持っていないシステムのカメラだとまだいいんだけど… まずいなぁ…α-9をベタ褒めしてるよ、この人。 「AF一眼レフの最高峰」っていきなり書いてるよ。 「しかし、個人的には多くの人にα-9の優秀性が伝わらなかったことを喜んだりしている。…(中略)…われわれα-9オーナーは今後もこの秘密を守り続けなければならない。」とまで書いてるよ。。。
そりゃもちろんα-9のデモ機は触り倒したことがあって、そのファインダーの素晴らしさや、 指に貼り付くようなシャッターのフィーリングは知ってはいたんだけど、 改めてそこまで言われると遥か昔に消えたはずの火が再燃するってもんですよ。(汗) 特にこの「われわれα-9オーナー」という文句! そんなの言われた日にゃ「僕も仲間に入れてください!!」って言いたくなるってもんですよ!!
ということで、若干、ホントに若干α-9欲しい病に感染しています。 (でも正直、10万出してα-9買うなら、それに5万足してAF35mmF1.4Gが欲しい。笑)
今日は小豆島の某居酒屋にて、三好さん・96さん・ようこさんと新年会および小豆島展の打ち合わせでした。 ここ数日、ずーっと苦しんでいる腹痛、みんなといる間はほとんど出なかったよ。
…やっぱり精神的なものか。^^;
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