日々あんだら
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2005年07月05日(火) |
α-7Digitalの総合評価 by hide(2) |
シャッタースピード0.6秒。手持ち。若干ブレてるけど、ここまで止まれば十分だと思う。>AS
てことで、昨日の続き。長。(笑) こんなん書いてるから「カメラバカ」やの「カメラオタク」やの言われるんやろうなぁ… (『オタク』はやめてください。せめて『バカ』止まりで…)
<4.AE> これについては最初に書いた通り。 多分割測光は信頼できないので、すっかり中央重点測光がスタンダードになってしまった。 MF・絞り優先・中央重点測光で使っていたら、αを使ってるのかXDを使っているのかわからなくなるが。(笑)
ちなみに余談だが、銀塩αの頃からMFではシャッター半押しでAEロックがかからない仕様になっている。 これを変えるのはなかなか難しいらしいのだが(AEアルゴリズムを根本から変えないといけないらしい) MFでもAEロックが使えるようにしてくれると使いやすくなるのになぁ…
あ、色んなところで書かれてるけど、このカメラの露出は基本的にアンダー目に設定されてるみたいです。 +0.3EVがスタンダードで、それを中心に露出補正をかけるという使い方になってます。 ISO設定を「ZONE HIGH」(=白飛び防止モード)にしてるからかもしれないけど。
<5.画質> で、肝心の画質である。 銀塩フィルムカメラだとフィルムを変えれば画質をいろいろ変えられるが、デジタルだとそうはいかない。 よってデジタルカメラを買う時には、フィルムカメラ以上に「画質」というファクターが重要になってくるのである。 (極端に言ってしまえば銀塩の場合、画質はフィルムとレンズでほとんど決まってしまうので、 画質の観点からのみで言うとカメラはなんでもいい。あくまで極論だと。) (細かい話をすると内面反射がどうのこうの、フィルムの平坦性がどうのこうのって議論にもなるんだけど)
で、その画質であるが、正直このレベルになると他のデジ一眼と比べて簡単にどちら上とは言えない。 ただ僕の中では、ツボにはまった時の画は、20万円クラス以下のデジタル一眼レフの中で、一番好きな画である。 (僕の設定は、ナチュラル・彩度-2・コントラスト-2・シャープネス-1。これを現像時にコントラスト-1に上げる。) 比較で言うと、20Dより暖色系で、D70ほど色がくすんでおらず、*ist Dsよりトーンが豊富でE-300よりノイズが少ないのである。 もちろん他機種の方が優れている部分もたくさんあるのだが、トータルバランスで考えると一番いいんじゃないかなーと思う。 特に人肌が自然に描写されるのがいい。(青空の色はE-300が圧倒的に好きなんだけど) ただし、コントラストの設定が±0以上だと、人肌の描写がちょっときつくなる気がする。
と褒めてきたわけだが、僕は「ツボにはまれば」と書いた。 このカメラの画作りで一つ大きな欠点は「いきなり白飛びする」ということである。 元々デジタルカメラは白飛びしやすい。しかし「徐々にトーンがなくなっていって白飛びする」のであればそれほど不自然ではない。 だがこのカメラは「トーンが残っているところ」と「白飛びしているところ」の境目が急激で、いきなり飛んでしまうのだ。光のちょっときついところで女性の顔なんて撮ると、時にはまだらに写って気持ち悪い。 (作例はあるんだけど、さすがに本人に悪いので掲載はしません。笑)
僕が前に使ってた、そして今までで一番シャッターを切っている、DiMAGE7Hiと比べてもその傾向は顕著で、 コントラストのきつい画面構成だと、まだ向こうの方が自然な描写になることもあるように思える。 RAWでアンダー目に撮って、現像時にトーンカーブで持ち上げるのが基本かなぁ。。。 その点を除けば画質は好きである。
高感度ノイズはISO400までは全く気にならず常用レベル、800になると影にノイズが浮いてくる感じ。 まあ、800までならなんとか使い物になるかなぁ… (個人的には無理矢理ノイズをなめたような画像より、ノイズを残しておいた方が好きなんだけど。)
何度も繰り返すけど、いきなり不自然すぎる白飛びを起こすこと以外は好きな画質である。
<6.アンチシェイク> α-7Dの目玉機能、ボディ内手ブレ補正である。これは文句無しに素晴らしい。 従来、他メーカーが採用していたレンズによる手ブレ補正ではなく、CCDを動かして手ブレを補正する機能で、 αレンズであれば20年前のレンズでも手ブレ補正が効く。 手ブレ補正付きレンズの開発で思いっきり出遅れたための苦肉の策というのが実際のところだと思うが、(笑) 逆にレンズ式の手ブレ補正なんかよりずっと優れている方式だと思う。(デジタルでしか使えないけど) これのためにボディが少々大きく重くなってしまったみたいだが、そんなの全然問題ない。 50mm(75mm相当)で1/10秒でも気合入れればピタリと止まる。 ISO800、F1.4でこの機能と合わせて手ブレしない男・hideが使うと正に豚に真珠…じゃない、鬼に金棒である。(笑)
ただし、当たり前の話だが被写体ブレは止められないので、人を撮る時には注意が必要である。 (1月のマンゴーでそれを忘れてボロボロの写真ばっかだった僕…)
<7.背面液晶> ○な部分 でかい。今の発売されているデジカメの中では多分一番でかい。 その分文字も大きく読みやすく、ちらっと見るだけで必要な情報を得ることができる。 縦位置に構えると表示情報も縦になるようになっていてそれの評判もいいのだが、 僕はこっちの方が使いづらいので、設定変更で横位置固定のままで使っている。 画像の拡大表示もワンタッチで倍率もそこそこ大きいので、ピントチェックもしやすい。
×な部分 画質が悪い。ラチチュードが狭いうえに色が妙にくすんで映る。 モニターでチェックしながら撮ってると、だんだん不安になってくる。 (その分、あとでパソコンモニターで見ると綺麗でびっくりする。笑) 背面モニターは構図・ピントのチェック用と割り切った方がいいかもしれない。 露出はヒストグラムでないと確認できないので、アフタービューはヒストグラム表示に設定変更している。
<8.質感・操作感触> ボディの質感はかなり高い。 もちろん総金属製のSRT101の方が上だったりもするんだけど(笑)、 プラスチックを多用したAF一眼レフなんかと比べるとずっと高級感はある。 ただ不満はストロボ用のケーブル接点のカバーがチャチなゴム製でペラペラしているのが安っぽいし、実用の点で見ても劣ると思う。
操作感触もボタンやレバーの動作がきちっとしており、なかなか気持ちがいいのだが、致命的なことにシャッター音が情けない。 これは周りでα-7Dを使っている人みんなが言っていることで、デモ機を触ったあやちゃんには「うわ、安っぽい!」とまで言われた。 銀塩α-7であれだけいい音を出してたのに、なんで途端にこんなショボい音になってしまたのか。 もちろんミラーからシャッターから新設計なんだろうけど、もうちょっと値段に見合った感触にして欲しかった。 シャッター音が情けないカメラって、エンジン音が情けない車と一緒で、使っていて気持ちよくない。
ちなみに雑誌等の評価は低いが20Dのシャッター音はシャキシャキしていて僕は好きだ。 あと、正反対のフィーリングだが、E-1のシャッターも静かで品があっていいと思う。
シャッタータイムラグはそんなに気にならないです。 でもミラーのスピードが遅いせいか、シャッターを切った時にファインダーの中でミラーが動くのが見えるのが気に入らない。 例えば、夜景を撮っているとファインダーの中の点光源が流れるのがはっきり見える。 今まで使ったことのある他の一眼レフでそういうミラーはなかったので、いまだに慣れません。
<9.操作性> デジタル特有の機能を除いては、基本的に銀塩α-7の操作性を引き継いだ作りとなっており、 α-7を使っていた人には非常に使いやすい。 また、α-7自体の操作性も評価が高いものだったので、初めて使う人にも、慣れさえすれば使いやすいカメラだと思う。 デジタル特有の部分も、基本的に1ボタン=1機能を守っており、ボタンの数は多いがワンタッチで操作できるので便利だ。
・露出補正 アナログ風ダイヤルが左肩についていて、1/3EVと1/2EVの切り替えも簡単だし、使いやすい。 僕は右手側の前後についている電子ダイヤルの後ろの方を露出補正用に割り振っていて、 そちらを主に使っている。 銀塩α-7時代からそうやって使っていたのだが、これは非常に使いやすい。 露出補正値も背面液晶とファインダー内の両方にバー形式で表示され、一目でわかるようになっている。
・AF/MF切り替え 大体のAF一眼レフは、ボディー前面左側かレンズマウント部左側に切り替えスイッチがついていて、 そこのみでの操作になっていると思う。 α-7Dでもそこに切り替えレバーがあるのだが、それ以外にもカメラ背面の右手親指で押せるあたりに AF/MF切り替えボタンがあり、そこを押すとAF/MFが切り替えられるようになっている。 例えばAFで上手く合焦できなかった場合に、ファインダーを覗いたままMFに切り替えられるなど、 非常に便利な機能だと思う。 実はα-7DかE-1か最後の最後まで迷っていた時に、この機能が最後の一押しになって α-7Dに決めたというのは、大袈裟なようだけど掛け値なしに本当の話。
なお、僕はこの切り替えボタンの機能をデフォルトの「押している間切り替え」から 「押すたびに切り替え」に変更している。こっちの方が使いやすい。
・ISO設定 操作性に関して数少ない不満がこのISO設定である。 ISO感度は100、200、400、800、1600(拡張でさらに3200)と一般的な設定だが、 それ以外にも白飛びを極力抑える設定「ZONE HIGH」(ISO250)と、 黒潰れを極力抑える設定「ZONE LOW」(ISO100)がある。 この通常のISO設定とZONE設定を切り替えるのは、メニューの中でしかできない。 白飛び憎悪派の僕の使い方としては、昼間の外など明るいところでは「ZONE HIGH」、 夕暮れ時や屋内など暗いところではISO400〜800という使い方なので、 いちいちメニューを呼び出して切り替えるのが面倒くさい。 個人的にはISO1600の隣りに「ZONE HIGH」「ZONE LOW」を続けて置いておいて欲しかった。 (今はショートカットメニューに登録しているので少しは手早くできるようになったが。。)
てことで、まだ終わりません。 もっと細かい話はまた明日。(笑)
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