日々あんだら
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2005年05月23日(月) 『共鳴』


結局は宣伝。(笑)


5月21日土曜日。
関本陽介さんの写真展『共鳴』に行ってきました。

下北沢の住宅街に建つ、明るくて開放感のある、こじんまりとしたギャラリー。
その真っ白な壁に40枚くらいの写真がシンプルに展示されていました。



写真を始めてすぐにヨウスケさんの写真サイト「naturalhythm」に出会い、その写真たちの虜になりました。
それからはことあるごとに写真を見に行くものの、BBSに書き込むでもなく見逃げの繰り返し。(ヘタレ)
初めて書き込んだのは、ヨウスケさんが他の2人のフォトグラファーさんとグループ展をするという告知を見て「DMください」という内容だったと思います。
まだこのサイトを開設する前のこと。

そして12月のある晴れた土曜日に、ドキドキしながら原宿(初めて降りた)のグループ展に行ったのでした。
でかいでかいとは聞いていましたが、本当に一目でわかるでかい人。(笑)
「hideと申しますが…」という自己紹介が若干裏返り気味だったことを覚えています。(やっぱヘタレ)
うん、そう言えばネットで知り合った人と会ったのも、ヨウスケさんが初めてでした。

午前中で他にほとんどお客さんがいなかったこともあり、グループ展のメンバーのsatさん・micacoさんと一緒に1枚1枚丁寧な説明を受けながら写真を見せてもらいました。
初対面の人間に、そこまで丁寧に接してくれるヨウスケさんの人柄にホッとしてものを覚えました。
生まれて初めての写真展ということもあり、なかなか上手く感想を伝えられなかったのですが、PCのモニターで見るのとは違うプリントの力と、ヨウスケさん独特の色や雰囲気にビシバシと刺激を受け、なにか大きなお土産をもらった気分で帰路についたのでした。



それから1年半。
ヨウスケさんとは何度も遊びに行ったり、カメラやレンズを譲っていただいたり、写真やカメラやカレー(笑)について語り合ったり、すっかり仲良くなりました。
もちろん、サイトにアップされている写真(日記も含め)からもいろんな刺激をもらい続けてます。
そのヨウスケさんの、グループ展以来の写真展。しかも個展。
どれだけ期待しながら下北に向かったのか、想像してもらえると思います。


その期待は見事に裏切られました。
もちろん、いい方向に。


完全に期待以上でした。
頭の中では1年半前のグループ展の作品(それも素晴らしい写真たちでした)が基準としてあって、それにプラスαがあるものと思って行ったんですが、その「α」の値が半端じゃなかった。

クソ生意気な言い方で表現させてもらえるなら「正常進化」。
ヨウスケさんの写真の底に流れているもの、というか軸みたいなものがしっかりとあって、その軸は全然ぶれず、それでいてすごく変化(=進化)していました。
これって実はすごく難しいことだと思います。
自分の写真(写真に限らずだと思うけど)を進化させようとして方向性が微妙に変わってしまったりとか、方向性を変えられず前にも後ろにも進めずにその場で足踏みしてしまったりとか。(僕は後者かな。苦笑)
今回のヨウスケさんの個展を見て、1年半前(多分それよりずっと前)から流れている方向性は変わらずに、まっすぐ前に進んでいるなぁと、一番最初にそう感じました。

それは色や光の濃淡にしても同じことで、ヨウスケさんは全部自分で手焼きしているんですが、その独特の色とか雰囲気が全く変わってない。
そこには「ヨウスケワールド」とも言えるような世界があって、見に来た人を安心させてくれます。

…デジタル一眼レフを半年ばかり使ったくらいで、フィルムからのスキャンまで彩度やコントラストがきつくなってしまう、どこかの誰かとはエライ違い。(反省)


あと、以前は公開される写真がほとんど人物写真ばっかりだったんですが、
最近風景(てかスナップかな?)も公開されるようになって、今回の個展にも何点か展示されていました。
こちらも人物写真と同じ軸がびしーっと通ってる感じ。
結局人を撮ろうが物を撮ろうが景色を撮ろうが「ヨウスケさんの写真」になるんだなぁとまた感心しました。


ちなみに私事ですが、ウチの「underline」というサイト名は内田ユキオさんの「アンダーライン」というエッセーからのパクリで(パクリ言うな)、「小説の感動した部分にアンダーラインを引くように、自分の心が揺れ動いた瞬間を切り取って皆さんに見てもらいたい」と考えて名付けました。
もちろん、写真を見てくれた人とその感動を(少しでも)共有したい、という想いも込めて。
(aboutに書いてますね)

今回の個展タイトルの『共鳴』というのも、恐らく同じような想いで名付けられたんだと思うんですが、正に『共鳴』して帰ってきました。
写真を撮る時のヨウスケさんの感動とか、焼く時の意思とか、選ぶ時の苦悩とか。
そういうものを1枚1枚から、そして作品全体から感じ取ることができました。
会場を訪れた他の人たちの日記とかを見てても、同じようなことを書いてあるので、きっとみんなそうだったんだと思います。

そういうものを感じることができたのが、今回わざわざ東京まで行ったことの、最大の収穫だったのかな、と思います。
ええ、2週間後に迫ってますからね。ナナメナナイロ展ね。
僕なりに、見てくれた人と感動を共有できるような写真を選びたいと思います。


…かなりプレッシャー。
まだ3〜4枚しか決まってないもんなぁ。。。(遠い目)



1枚1枚の評価は元々苦手だし、明日初めて見に行く人もいると思いますのでそちらには触れません。
まだの方は是非ともご自分の目で、感性で見てきてください。
なにかしらもらって帰れると思います。


ちなみに会場に『ナナメナナイロ』のDMも置いてますので、よかったらそちらも是非。
(結局最後は宣伝。笑)


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