日々あんだら
DiaryINDEXpastwill


2005年01月26日(水) マンゴーの奇跡(マンゴーへの細い道編)




さて、久々のあんだらDAYSである。
(ところどころmixiにアップしてた日記から引用)





去る1月21日金曜日。伝説のマンゴー第3回が東京は新宿・歌舞伎町で行われた。
第2回までの会場だった池袋・マレーチャンは「もうさすがに顔見たら追い出されるだろう」とか
「カメラ見たら追い出されるだろう」という意見が参加者の大半を占め、今回会場変更になったのである。


…今回は最後までいられるのだろうか???

(ちなみに第2回までの雰囲気はこんな感じ。>第1回 >第2回)


さて、その第2回は一応、東京を離れる僕の送別会ということだったのだが、
その時僕はこう言い放って去って来たのだ。

「今度このメンバーで集まることがあったら声かけてください。
マンゴーのためなら大阪からでも駆けつけます!!」

と。
それが今回、第1回マンゴーの主役にして永遠の姉御・イシモリシホ嬢が、
これまた素敵な写真と言葉を紡ぎだす素敵ガール・ミドリ嬢と共に上京してくるとなれば
(先にこれくらい言っとけば後は何言ってもOKですか?)、行かないわけにはいくまい。

話が出たのが10月の末だったから、約3ヶ月間、僕は完全に行く気になっていろいろ計画していたのだった。
「その日は朝から休みを取って東京行って、カミュさんに遊んでもらおう♪」とか、本気で思っていたのだ。



しかし、マンゴーの神はここで僕に試練を課す。
「そろそろ休暇届を出そうかなぁ」と思っていた1月12日。
福井のお客のところに赴き入札関連の書類を受領した僕は硬直してしまった。



(mixiから引用)

 今日お客のところに乗り込んで「見積提出日、まだ決まりませんかぁ?」って言ったら
 「なんの件でしたっけ?」とか普通に言われた。
 普通に忘れてやがった。

 「いや、ホラ、廃棄物タンクの入札の件…」
 「ああ、はいはい」

 そう言ってお客が取り出してきた書類を引ったくり、提出日を探す。

 …探す。

 …探す。


 ………

 あ、あった!!(字ちっちぇ〜)



 「提出日…




 ドキドキ





 平成17年1月21日」



 はい、ピンボイーンっト!!!!!




 すまん。
 マンゴー史に「hideは見積提出日に砕け散った」と記しておいてくれ。

 ぐはっ。(喀血)



元々この案件は、12月中に見積を出す計画だったものなのだ。
それが延びに延びて、よりによってピンポイントで1/21を直撃したのだ。
が、実はこの時は「まあなんとかなるだろう」とまだ楽観視していたのだった。
だって、見積は12月中に出すつもりで作業してるはずやもん。20日に出して21日休みもらえばいいやー。
「hideさん来られないかも」とみんなをハラハラさせておいて、
颯爽と登場すればみんなに歓迎されるだろう、という腹黒い考えだったのである。
(実際、みんなの反応も「なんだかんだ言ってもどうせ来るだろう」って感じだったし…)

しかし神は、そんな腹黒い男に更なる試練を下すのだった。



翌朝。
僕は神風作戦その1を発動する。



(mixiより引用)

 見積の件、社内の設計に相談。

 僕「見積、21日が期限ですけどなんとかならないですかねー?」
 設「んー?もう準備はできてるから19日か20日には送ってやるよ」


 心の中でガッツポーズをしつつ、課長に相談。

 僕「設計からは早めに出てくるそうなので、20日くらいに持って行こうかと…」
 課「なんで?普通そういうのって期限に出すやろ?」
 僕「…え…でも…お客も早い方がいいって…」
 課「21日に出すように」


 神風作戦その1玉砕!
 その2の検討に入ります。。。


それならば、と僕は考えた。
20日中に見積を受け取って、21日朝に始発で福井へ。
午前中に見積提出と用事を片付けて午後休をもらい、福井から東京に直行すれば夕方には新宿に着ける。
すでに新大阪-東京間で買ってしまっている新幹線(自由席)のチケットは少し無駄になるし、
朝から東京で遊ぶ計画は断念せざるを得ないけど、米原からひかりに乗って行こう。
同様にmixi上では「やばいやばい」と繰り返しながらも、神風作戦その2を練っていたのだった。

しかし、事態はここで思わぬ急展開を見せる。
なんとその案件、どうあがいてもお客の要求する納期に間に合わせることができない、
ということで17日(月)に見積を辞退することが横浜での社内会議で決定されてしまったのだ。
サラリーマンとしての僕は心底がっかりしながらも、これで堂々と21日に休めることになり、
マンゴー人としても僕は軽く浮かれたりしていた。



(mixiより引用)

 21日に提出予定だった見積。
 21日の午前中に提出し、午後半休を取って、福井から新宿に直行しようと当初は目論んでいました。

 …が、どうしても条件が合わず、入札を辞退することに。
 仕事の上ではすごいがっかりしながらも、それなら休み取って朝から行けるなぁ…そう思っておりました。



 しかし、3時間ほど前。課長がいきなり、
 「入札辞退したお詫びの挨拶に行かなあかんやろ」と言いだしたのです。

 「はい、じゃあ来週にでも…」
 「なんでやねん。入札が金曜日なんやから、金曜までに行っとかな」
 「あ、じゃあ僕、20日空いてるので行ってきます」
 「いや、一担当だけでは失礼になる。おれも一緒に行く」
 「はい、では…」
 「20日はもう予定がいっぱいやから…21日やな」
 「(げ…)じゃあ午前中に…」
 「午後一まで用事があるから夕方に行くぞ」
 「…………」
 「ん?なんかあるんか?」
 「……いえ」

 一瞬「休暇届に『マンゴー』と書いた」かめさんのことが頭をよぎるも、
 ただでさえ課長の心証が悪いので言い出せませんでした。(涙)


 ということで…
 いつものみんなっ、一緒に「マンゴー!!」って叫びたかった!!
 初めましてな人たち、お会いできなくて残念です!!


 次は会社辞めてでも行く。(血涙)



ここで初めて絶望感が僕の心を支配した。
夕方に福井を出たら新宿に着くのは22時過ぎである。
…いくら僕でもマンゴーが終わった後に合流するために東京まで行くのは辛い。
しかもこの週は東京出張が他にも2本入っており、
あまりのハードスケジュールに風邪を引いて体調を崩していたのだ。
22時に新宿について、24時にはホテルに入りたい…って言っても誰も許してくれへんやろうなぁ。。。
僕の脳裏には「朝まで行くぞ!」と気勢を上げる、あんな人やこんな人の顔が浮かんでは消えて行くのだった。
…ってか、あんたらホンマに30代かい。僕よりタフ。

何度も言うが、mixiを覗くたびに伸びるみんなの惜別のコメントを読みながら、
この時点では本当に僕も諦めていたのである。。。(号泣)




そして20日。
朝、モーニングコーヒーを飲みながら「泊めてやるって言ってくれてたのに行けなくなってごめんなさい」というお詫びメールをタキザワさん送ったあと、携帯でmixiを見ていてコジコジさん(既婚)の「僕らの結婚式ってことにすればいいんですよー」という書き込みに目を止めた。
いや、さすがにそれは今さら無理だけど、応用すれば使えるな。
その時僕の脳裏に、彼氏が出来てラブラブなシホさんの顔が浮かんでいたのだった。



(mixiより引用)

 もうこうなったらシホさんが結婚したことにするしかない!
 今朝、スタバでモーニングコーヒーを飲みながら、僕はそう決心した。
 5分間でシナリオを組み立てる。

 「課長、おはようございます」
 「おう、おはよう」
 「あの…お詫び挨拶の件なんですが…」
 「うん?」
 「あれ、やっぱり明日じゃないとまずいですよね?」
 「まあ、明日が入札日やからなぁ。なんかあるんか?」
 「実は…昔東京に居た頃にお世話になった人がいまして、その人は今北海道に住んでるんですが、
  昨年末に結婚されたんですよ」
 「ふんふん」
 「で、実は明日の夜、東京で友人集めて結婚パーティーをすることになってまして、
  『お前も良かったら来い』と誘ってもらってて…」
 「なるほど…じゃあおれ一人でお詫び行って来ようか?」(冷たい目)
 「いや、それは結構です。僕の仕事なので当然行きますが…午前中にこっちを片付けて
  午後休とかもらえませんか?」
 「おれは13時から用事があるから、12時頃までにH駅につけるならええよ」
 「ホントですか!?すぐに時刻表調べますっ!!」
 「時間がないなら前泊とかでもええで」

 やたっ!!!


 で、早速検討。
 2人でお詫びにいくM駅とそのあと課長が行かないといけないH駅は、ローカル線で1時間30分〜45分。
 お詫びに1時間くらい見るとして、12時にH駅に着かないといけないので、
 逆算してM駅に9時半頃に着けばええねんなー…

 を、新大阪7時45分発の特急に乗れば、いつもの乗り換えのT駅に9時。
 でもそこからM駅までのローカル線の乗り継ぎが異様に悪いっ!!
 これじゃ間に合わへんっ!!


 なら…
 トゥルルルルルル…トゥルルルルルル…ガチャ
 「はい、○○タクシーです」
 「あ、すみません、ちょっとお伺いしたいんですが、T駅からM駅まで、
  タクシーだと時間と費用はどれくらいかかりますか?」
 「え〜、だいたい30分の5〜6000円ってとこやねー」
 「ありがとうございます!」

 電車で行くのより10倍くらい費用はかかるけど、「前泊してもいい」って言うてたし
 それに比べりゃ安いもんやろ。
 もしダメだって言うなら、これくらいならおれが自腹切ってもいい。


 目の前にマンゴー色の光が見えてきた。



 次に駅探でM駅からH駅への便を確認する。
 …あれ?12時頃着の電車がないなぁ。。。
 一番近い便で、M駅11:06発→H駅12:37着。
 でも現場に13時だって言うてたから、それだと多分間に合わへんな。

 その前の便になると…



 ………




 …M駅8:05発→H駅9:36着。




 はっ!?
 くじ?
 くじさんじゅうろっぷんって言ったか、お前????


 おかしいやろ、これ。
 いくら福井のド田舎やからって(失礼)、3時間に1本とかありえへんから。。。(滝汗)


 確認のため、104で電話番号を調べてM駅に電話。
 「すみません、12時にH駅に着きたいんですけど、そちらを何時に出ればいいですか?」
 「ん〜…12時37分着じゃ遅いですか?」
 「それだと間に合わないんですよ〜」
 「じゃあ、その前になると、8時5分発、9時36分着のしかないねぇ」
 「………ありがとうございます」
 多分、地獄の底から搾り出すような声だったと思う。



 こうして一瞬見えたかに思えたマンゴー色の光は消えてなくなってしまったのでした。
 なんで3時間に1本やねんっ!ふざけんなっ!!!JR、もうちょっと頑張れよっ!!!!
 ウソまでついて課長を説得したのにっ!!!

 ちなみに午後一で課長が用事を片付けて、H駅→M駅に移動する便はちょうどいいのがありました。
 なんでやねん。




 みんなごめん、やっぱおれ、行けねぇ。




時にマンゴー開始約32時間前。
僕の歌舞伎町への道は、3時間に1本というローカル線の悪魔によって完全に閉ざされたのだった。。。



しかしである。
1回上司にあそこまで言ったからにはちょっと引き下がるわけにはいかない。
実は外出先の上司からも「こういうスケジュールにすればなんとか行けるんじゃないか?」と妙に協力的な電話が入ったりもしていたのだ。(その案自体は使えなかったけど)
それに意を強くした僕は、あらかた仕事が片付いた午後をフルに使って計画を練ったのだ。
その結果、T駅でレンタカーを借り、M駅を経由してH駅まで突っ走り、その近くのN駅でレンタカーを乗り捨ててすぐ電車に飛び乗れば間に合うという結論に達したのだった。
スケジュールきつきつで1つでも間違えば上司の予定に遅れてしまうことや、乗り捨て料は自腹を切らないといけないことなど問題は残るが、とりあえずここでは目をつぶる。
その時の僕はなんとか手段を見つけたことに浮かれまくり、そんなことはもうどうでもいい状況だったのだ。

すでに心の中では「マンゴーーー!!!」と叫んでいたのかもしれない。(笑)


帰って来た課長にその案を提案する。
「そこまでして行かないといけないのか?」とかなり不機嫌である。
しかし、そう言われて「じゃあ諦めます」とは引き下がれない。
粘りに粘り、「すごいお世話になった人なんです!!」とゴリ押しして渋々OKを取り付けたのだった。

…さぁ、これで上司を遅刻させるわけにはいかなくなった。(プレッシャー)


さて、なんとかマンゴーに行ける見込みがついたのだが、ここでmixiにその旨報告しようと文章を打っていた僕はふと「このまま黙って行った方がみんながびっくりするんじゃないか」と思った。
みんなが驚いている顔が目に浮かんだ。
みんなの絶叫が耳に届いた。

…ふっ。

唇の端に笑みを浮かべながら、僕は携帯で苦労しながら打った文章を削除したのだった。
(ちなみにこれ以降「マンゴーに行けない」という書き込みやメールは一切していない。はず)



そして決戦の金曜日。1月21日。マンゴー開始12時間前である。
さすがにこれで寝坊したら目も当てられない。
いつもより厳重に目覚ましをかけた僕は予定通りに家を出て、新大阪駅に向かった。
日本海側を中心に、北海道まで大雪らしい。
飛行機組は無事東京に着けるのかなぁ。誰だ、雪女(←なんか意味が違う。笑)は。

そう思いながら新大阪の特急ホームに立っていると携帯が鳴った。
上司からである。
上「おれ、今日そっちに行くのやめたから」
僕「は?」
上「雪がひどくてM駅からH駅まで車で行くのは多分無理だ」
僕「…はい」
上「だからそっちはお前が責任持って行ってこい!」
僕「はい」
上「…だいたいお前、仕事と遊びとどっちを優先するのかよ〜く考えろ!!(怒)」
僕「…」
いや別に雪が降ったのは僕のせいじゃないし、雪さえ降らなければ仕事とマンゴーの両立は可能だったのである。
しかし、マンゴーのために上司のスケジュールをきつきつにしたのは確かだし、それで結果として上司がこちらに来られなくなってしまったのだから、言い訳はできないのである。
謝罪し、「こちらは任せておいてください」と宣言しつつ、ビジネスバッグではなくカメラバッグを持って出張に行ってるのを見られなくてよかったと、逆に雪に感謝した。(爆)




ここまで書いて、まだ大阪にいることに驚く僕。(笑)


(以下次号)


hide |MAILHomePage

My追加