2025年01月26日(日) |
君はカーレーターを知るか? |
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兵庫県神戸市の須磨浦山上遊園には、カーレーターと呼ばれる不思議な乗り物がある。乗り物と言ってもそれは公園の遊具のようなものではなく、人を輸送するための手段なんだがとにかく変わっている。この不思議な乗り物は世界で唯一ここにだけ存在するらしい。かつてはびわ湖バレイにも存在したが、そちらははるか昔にすでに取り壊されているわけで、現在運行中の世界唯一の「カーレーター」がこの須磨浦山上遊園にあるのだ。変わった乗り物好きの人は絶対に行くべきである。
須磨浦山上遊園ではこの「カーレーター」を「世界一乗り心地が悪い」などと自虐的にアピールしている。小さい子どもだったら泣くかも知れない。それがまた面白いのである。小学校低学年とか幼稚園児のお子さんの居る方にはぜひとも家族で出かけることを勧めたいのである。
山上には超レトロな遊園地がある。明石海峡大橋を見下ろせるサイクルモノレールとか、お客様の座ってるところが回転する展望レストランなどもある。ゲームコーナーには懐かしいスペースインベーダーもある。昭和を愛するオレのような古い人間にとっては天国のような場所である。
この須磨浦山上遊園は、山陽電鉄の須磨浦公園駅からロープウェイで直結してるので公共交通機関でも行きやすいのである。須磨浦公園駅のところには広い駐車場があるのでもちろんクルマでも行きやすい。駐車場脇には『敦盛そば』というお店があって、平家物語のファンなら必ず蕎麦を食べるという義務が発生するのである。なんでもこの場所がかつての「一ノ谷の合戦」の古戦場であり、平敦盛が討ち取られた場所だからだそうである。そういうわけで蕎麦好きのオレにとっては嬉しい場所なのである。
全国のケーブルカーやロープウェイはどんどん廃止されている。この須磨浦山上遊園だって休日でも観光客はほとんどいない。混雑するのはお花見の頃だけである。経営する山陽電鉄もいずれこんな不採算事業から撤退するだろう。機械の保守点検にもゼニがかかるわけで、いつ廃業してもおかしくないのである。
そういうわけで日本中の「変な乗り物オタク」の人は廃止される前に急いでこのカーレーターに乗らないといけないのである。どうせなら乗った人は動画を公開して、世界中の乗り物オタクがこのカーレーターを目指してやってくるようにしてもらいたいのである。そうして「黒字だから維持する」ということになれば、この貴重な乗り物を守ることが出来るのである。乗ることが一番大切なのだ。
カーレーターを楽しんだ人は、ついでに展望レストランの建物にあるゲームコーナーも覗いてきて欲しい。なつかしいスペースインベーダーに100円玉を投入して楽しむということも大切な思い出作りなのである。
失われゆく昭和の文化が残る須磨浦山上遊園、お花見の時期になる前に是非とも訪れてみよう。天気がいいとそこからの明石海峡の眺めは素晴らしいのである。
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