2023年07月17日(月) |
地下には住めないのか? |
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栃木県では建築石材として利用された「大谷石」を掘った後の大きな地下空間が存在していて、そこは夏でもひんやりとしていて涼しい。年間を通して温度が10度くらいだという。そういうわけで夏でも冷房がいらないのである。このような地下空間をもっと活用できないものだろうか。
日本には多くのトンネル跡や鉱山、炭鉱跡地という地下空間が存在する。大深度地下の利用に関する法律が改正されたこともあって、新たに都心の真ん中で地下開発することも可能なのである。だったら地底100mくらいのところに人が居住できるようなスペースを作ればよいのではないか。一年を通して温度が一定ならば、夏は涼しく冬は暖かい場所として活用できるはずだ。
ヒートアイランド現象の起きる都会を見ていて思うことは、地上を全面芝生にしてその下にある地下1階、2階という空間に駐車場や居住スペースを設けるような開発ができないのだろうかということだ。現行の法律では「地下だけの家」というのは認められないようなので、そこは法律を改正して建築可能にすればいいと思うのである。
地上に構造物を置かないということになればそれこそ木を生やして、あるいは家庭菜園や田畑にして、食糧を生産してもいいし、ビオトープにしてさまざまな生き物に住ませてもいい。地上にある現状の自然をそっくりそのまま残して開発することだって不可能ではないのである。
オレは真夏に鹿児島県と熊本県の県境にある久七トンネルをクルマで通過したことがあるが、トンネル中心部では妙に寒くなったことを思い出す。そのトンネルは3945mという長さなんだが、地下深い部分を通るときはとても空気がひんやりしていたのである。高速道路のトンネルは高速で通過してしまうのであまりそうした実感はなかったのだが、一般国道を低速で走るときにはトンネル内の冷気をしっかりと感じることができる。
このように地下空間が涼しいことを一般家庭でも利用できないものだろうか。換気などに工夫は必要だが、一般家庭でも地下室を作ることによって「冷房が不要」あるいは「冷房に使う電力が節約可能」という空間が作れそうな気がするのである。
もっとも地下を活用するためには「掘る」という作業が必要であり、そのためには多大な経費もかかってしまう。どうすればそれを低コストで、しかも大規模な地下空間が作れないものかと思うのである。
暑い時は暑くない所で過ごせばいい。日本中が高温でも、北海道のオホーツク海沿岸は比較的低い温度である。だったらそこに移住するとか、夏だけ過ごすとかはどうだろうか。リモートワーク可能な職種ならば、快適性を売りにして「暑さ知らずのサマーハウス」として宣伝すればいいのにと思うのである。紋別市や網走市などがワーキングスペースとして簡易オフィスを提供し、住宅も用意すれば酷暑に苦しむ埼玉県や群馬県の人は利用してくれるかも知れない。そもそも今の時代、暑さで有名になってしまった熊谷のような都市にわざわざ住みに来るような人はよほどのマゾだとしか思えないのだが。
大阪も暑い。こんな暑い大阪で真夏に御堂筋を歩かせれば多くの死者が出るだろう。あそこの車道を廃止して歩行者天国にすれば結果的には「御堂筋死の行進」になってしまうわけで、維新の連中は思いつきでそんなアホな話を出さないでくれよと思うのである。
大阪なら隣に山がある。生駒山の中腹をぶち抜いてそこに「地底ニュータウン」を建設していれば、きっと今はブーム到来で「冷房いらずの家」として注目を浴びただろう。
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