2023年03月06日(月) |
アベノミクスは成功だった? |
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日曜討論で自民党の世耕弘成議員は「アベノミクスは成功だった。そうでなければ6回の国政選挙で勝てない」と発言した。この発言の意味をオレはあれこれと考えてみた。確かに自民党は国政選挙で勝ち続けている。しかし、その選挙戦というのは統一教会や創価学会というカルトの力を借りて戦ってきたのじゃないのか。少なくとも自民党が壺パワーで勝ってきたことは事実だろう。そして昨年12月に「統一教会救済法」を成立させてその自民党との結びつきや政策にまで影響を与えていたという事実をなかったことにして終わらせたかったというのが事実じゃないか。カルト政党が政治にまで影響を与えてきたという大問題を隠して、「被害者救済」という問題に矮小化させたのが自民党なのだ。
そして「成功」ということばの意味についてさらに考えてみた。アベノミクスがもたらしたことは何か。それは非正規雇用を中心とした失業率の改善、株価の上昇による金持ちの富の拡大、労働者の賃金の中央値の下落、若者が結婚できないことによる少子高齢化の進展などである。これらの結果がすべて「アベノミクスが目指したもの」であったのだとしたら、それが達成されたことは「成功」なのである。もしもそうなら、アベノミクスの本質は「日本滅亡計画」だったことになる。これではまるでショッカーである。
投資家のオレは確かに株価の値上がりで利益を得た。だからよく人から言われるのが「安倍さんのおかげで儲けさせてもらったのに、どうして安倍さんの悪口を言うのか」ということである。オレは安倍晋三というクソ野郎には何の恩義も感じていない。儲かったのは自分の判断が正しかったからだと思っている。金融緩和の政策を行えば株価が上昇しやすいというのは、経済や金融についての知識があれば誰でもわかることである。
アベノミクスは中間層の没落を招いた。正社員が非正規雇用に転落して収入が減ると何が起きるのか考えてみるといい。橋下が知事になったときに大阪府では公立高校の教員の月給が手取り10万円減らされた。住宅ローンが返せなくなって破産した人が大勢居た。自殺して団信でローンを払った人も居るという噂も聞いた。安定した収入の公務員が減ると言うことはどういうことなのか。社会がどんどん不安定になるということである。
子が私立大学に進学してもその学費を出すくらいの余裕のある層が減り、多くの大学生が奨学金という学生ローンのお世話になることとなった。偏差値が下がるほど奨学金を利用する学生が増える。ところがFランクの大学の中味は「ニート養成所」のようなものとなっている。借金をしてゼニを使って大学に入ってもニートになってしまう。つまりFランク大学はパチンコ屋と同じく貧民に対する搾取の装置として存在してしまったのである。偏差値の低い大学ほど親の収入水準も低いのである。
正社員で安定した生活を送れるような社会の中間層は激減した。二極分化、格差の拡大がどんどん進行したのがアベノミクスの現実だったのだ。そうしたアベノミクスの現実を知った上で世耕弘成が「アベノミクスは成功」と語るとしたら、もうこの男は悪の秘密結社の手先というしかない。日本を衰亡させることが目的で議員を務めている国賊である。こんな連中はさっさと選挙で落とさないとダメである。
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