2023年03月03日(金) |
諫早湾干拓がもたらしたもの |
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国営諫早湾干拓事業によって有明海の水質は大幅に悪化した。干潟には水を浄化する機能があり、その干潟が広い面積に渡って失われたのだからそれは当然の結果である。漁業者達が裁判を起こしたのも納得できるし、そこで「国は速やかに水門を開け」という判決が出たのもわかる。しかし、国はこの諫早湾干拓が「間違った公共事業」だったことを最後まで認めず。その漁業者からの訴えを無効にしたのである。20年間の法廷闘争は終了し、後に残ったのは豊かな漁業資源の喪失と、使い道の決まっていない広い農地だった。
徳山ダム、長良川河口堰、そしてこの諫早湾干拓の3つは3大馬鹿公共事業として日本の官僚制度や政治家の無能さの代名詞のように語られる。「なんでこんな馬鹿なことをするのか?」という常識がそこでは通用せず、巨大な工事に税金が垂れ流され、ゼネコンが潤い、政治家には利権や献金が入ってくるのである。このような仕組みをぶち壊すには自民党政権を打倒するしか無かったのだが、残念ながら戦後の日本ではそうしたチャンスはことごとくつぶされてきたのである。
オレはこの諫早湾の潮受け堤防の上の道路を車で走ったことがある。なんで海の上にこんなもんを作ってしまったのかとあきれたのだ。日本は多くの干潟を埋め立てや沿岸部の開発で失ってきた。海岸線はコンクリートで固められ、そこにいた多くの生き物は絶滅した。瀬戸内海にたくさん棲息していた「生きた化石」のカブトガニはもうほとんど見られなくなった。たかが政治家や土建屋の金儲けのために、どれほど多くの貴重な自然がこれまで失われてきたことだろうか。そして愚かな日本人はいつまでも自民党や公明党に投票し続けるのである。明らかに間違った農業政策でどんどん衰退しているのに、それでも田舎の人は自民党や公明党に投票するのである。どうして政策の過ちを実感できないのだろうか。やっぱり馬鹿なのだろうか。
今、日本の酪農は危機に瀕している。北海道で多くの生乳がそのまま廃棄されている一方で、国は乳製品の輸入をやめない。せっかくの生乳を捨てずに活用することも考えず、昆虫食などという事業に補助金を出す。ほんまに「アホか!」と言いたくなるような農業政策が今も行われているのだ。飼料価格の高騰に苦しむ酪農家のために国ができることはいくらでもある。生乳を高く買い取らせてその分を補助金で賄ってもいいし、輸入する飼料の値上がり分を国が補填してもいい。少なくとも「酪農家がどんどん廃業する」ことは阻止しないといけないのだ。ところが今国がやってる政策は「乳牛を減らせば補助金を与える」なのである。ほんまにアホとしか思えないのだ。
その昔、米作りをやめればゼニがもらえるという「減反政策」という大愚策が存在した。それによって米の生産は大幅に減ったわけだが、どんどん作って余ればその米を輸出して、「米食文化圏」を広げていれば日本の食糧自給率は今ほど低下することは無かったし、親日的な国を増やすこともできたのである。日本のおいしい米はある意味「戦略物資」として活用可能だったのだ。買うだけの資金力のあるアメリカやヨーロッパに販路を広げることも可能だったかも知れない。どうしてそういうアイデアが無かったのか。
日本の農業や漁業という第一次産業はどんどん滅びていく。それはすべて官僚や政治家の無能さのせいである。しかし、その無能な政治家にいつまでも投票するさらに愚かな国民のせいでもある。
統一教会というKCIAの手先に操られ、その意のままに政治をしてきた自民党という売国政権に対してなんの怒りも批判もなくそのまま投票し続け、緩やかに国が滅びていくのを受け入れているのが今の日本人なのだ。もうこの国に未来はない。日本は50年後にはもう存在していないかも知れない。台中戦争が起きたとき、アメリカ軍からの指令によって先制攻撃は日本が担うことになっている。そんなヤバいことが国会の承認を経ずに閣議決定されたのだ。もちろんその攻撃の何十倍のも中国からの報復攻撃がやってくる。そして日本列島は一面の廃墟となるだけである。第三次世界大戦は日本を戦場とし、その地に居住する日本人を消滅させるという形になるとオレは予測している。
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