2022年11月11日(金) |
暗号資産バブルの終焉 |
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暗号資産が暴落している。FTXが破産したことでさらなる暴落を免れることはできないわけだが、オレはそもそもこんなものは信用していなかった。まだ1ビットコインが10万円くらいで買えるときに買えばその後10倍になったのかも知れないが、オレはその機会を失った分、暴落に巻き込まれるリスクもとらなかっただけのことである。かつてリーマンショックで大量の資産を溶かしたオレが思うことは、投資で一番大切なことは「勝つ」ことではなくて「負けない」ことなのである。オレが長期保有している日本株は、配当利回りがそこそこいいところと、優待でタダ食いさせてくれるところにほぼ絞られる。持ち株をそうした構成にした結果、安定資産になったのである。
さて、投資家らしくこれから起きることを予想しよう。ドル高が解消したのはアメリカの利上げペースが落ちるからである。株価というのは将来のことを見越して動く。為替もそういう性格がある。将来金利が上がるから買われて値上がりするのであり、その金利がいずれ上がらなくなるから利益の乗っているうちに投資家たちは売るのである。
一時は1ドル/150円をこえていたのに、結局138円台までドルは下げた。日銀の為替介入は焼け石に水だったが、少なくとも投資家が警戒することで上昇の勢いを鈍らせたという効果はあっただろう。投資家たちはドルが下がる材料を探していたし。米国CPIが発表されてインフレが少し落ち着いたことなどに過剰に反応したのである。もしかしたら1ドル/130円程度まで年内に下げるのかも知れない。
仮想通貨(暗号資産)からの資金流出はこれからも続くだろう。ネットには「下げたときが買うチャンス」などと書いてる人たちが大勢居るが、これは日本のバブル崩壊時にも見られた現象である。落ちるナイフをつかもうとする馬鹿のおかげでほんの少し自律反発した時が更なる売り場なのである。
バブル崩壊の中でもっとも有名なのは、昔オランダで起きたチューリップ投資事件である。チューリップの球根がとんでもない高値で取引されたのである。日本でも「値上がりするから」 とロレックスを高値でつかんでその後で暴落して泣いてる人がいるように、そのものが持つ実質の価値と乖離した価格はやがて適正価格に落ち着く。仮想通貨はもともとの価値がゼロだからいずれゼロに近づいていくというのがオレの予測である。もちろん株式もその会社が倒産するというリスクがあるし、外貨もその国が滅亡するという可能性がある。だからこの世には「絶対」という価値などない。現金だって、明日核戦争で世界が終わることになったら何の価値もなくなるだろう。そうした幻想の中で我々が生きているということをきちんと理解すべきである。
アメリカは株価が持ち直した。さて、日本株にはどんな展開が待ってるのだろうか。東芝が今後どうなっていくのかオレは注目している。かつての日本を代表した大企業が、もしかしたら上場廃止ということになるかも知れないのはなぜなのか。もちろん国策も関係しているが、企業のトップがそろいもそろってボンクラであったということはどうしようもないのである。
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