2022年07月15日(金) |
オレもカルト信者だったのか? |
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最近オレはここで「統一教会」の批判をしまくっている。オレはとにかく「カルト宗教」というものが大嫌いなのである。だから批判しまくるのだが、そういうおまえは何なのかと言われると困るときもある。オレも実はあるカルト宗教みたいなものにはまってるからだ。オレの信仰する神は「阪神」という神である。
毎日、夕方18:00〜21:30くらいが礼拝の時間である。テレビを視聴できないときはせめて音だけでも礼拝に参加しようとしてオレはラジオで礼拝に参加する。礼拝といっても飲食は自由だし、お菓子を食べながらでもいい。オレの信仰する神はどんな体勢や姿勢で礼拝していてもOKなのである。
オレのこの信仰なんだが、信者は全国で1000万人近くいるという説もある。その実数は不明だが、聖地巡礼する人は年間に200万人以上はいるわけだ。そういう意味ではもしかしたら日本最大規模の宗教かも知れない。宗教法人としての認可を受けて、入場料ではなく「お布施」とか「喜捨」ということにすれば税金も安くなるのではないだろうか。そのあたり球団社長には考えてもらいたいのである。
選手たちは信者から見れば「神」である。そういった神々の中でも特に強く信仰された神には「ミスタータイガース」という敬称が与えられた。藤村富美男、村山実、田淵幸一、掛布雅之といった名選手たちがミスタータイガースと呼ばれたのである。掛布雅之引退後、何人かがミスタータイガース候補とはなったが、残念ながらそこまでのカリスマ性を見せた人はいなかったのである。佐藤輝明がミスタータイガースと呼ばれるにはホームラン王を3回くらいとらないとダメである。
オレは自分の長男を同じ信仰に洗脳しようと企んで、聖地である甲子園にも連れて行ったし、阪神の選手を褒める一方で、宿敵である巨人軍のことを「悪の軍団」というふうに説明した。たまたま2003年、2005年に優勝したおかげでその洗脳は成功するかと思ったが、その後弱くなったので息子はすぐに信仰から離れていった。息子はいつの間にか「野球そのものが好きな普通の若者」となっていった。パリーグの試合もよく視ているようである。また、野球に関連したゲームでもよく遊んでるようだ。
阪神が長い暗黒時代にあったとき、オレは周囲からよく「棄教」を勧められた。この信仰から足を洗えば楽になれると巨人ファンの方から言われたものである。確かに巨人教の信者はしょっちゅう優勝というお祭りがあるし、信者の数もおそらく日本一多いだろう。「巨人教に転宗すれば?」と巨人教の信者たちは悪気もなく言うのである。
しかし、信仰というのはそんなに簡単に捨てられるものではない。オレの父親も阪神教の信者だったのである。父は初代ミスタータイガースを直に視た世代である。父は亡くなる前に「江夏は最高のピッチャーやった」と語ったことがある。私はまだ幼かったこともあって江夏の全盛期はよく覚えていない。ただ、延長戦でノーヒットノーランを達成し、決勝ホームランも江夏が打ち、翌日の新聞の見出しに「野球は一人でも勝てる」と書かれていたことはよく覚えている。
カルト信仰から抜け出すのは困難である。だが、オレは自分のこの阪神教というカルトをやめようとは思わない。それによって人に迷惑をかけているわけでもないし、財産を失ってるわけでもない。失ってるとしたらそれは毎日のように長時間の礼拝で時間をとられていることかも知れないが、そんなものは納得してやってることである。関西にはオレ以外にも多くの阪神教信者たちが居る。オレはそういう信者たちと連帯したいのである。ただ、一つ心配していることがある。それは阪神ファンの間で語り継がれるあの都市伝説である。
タイガースの優勝を3度見たものは死ぬ
すでに物心ついてから3度の優勝を見せてもらったオレは、次の優勝まで生きてはいられないということである。果たしてオレは生きている間に4度目の優勝を視ることができるのだろうか。その前にオレは死ぬのだろうか。
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