2022年02月24日(木) |
世界がウクライナを見捨てた日 |
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ウクライナ国内の親ロシア勢力の支配地域が独立し、ロシア政府がそれを承認するということになった。満州国を日本が建国したように、ロシアはこの21世紀に同様のことを他国の領内で行ったのである。
日本を含めた多くの国がロシアに対する経済制裁を発表した。しかし、どの国も直接の行動を起こさなかった。自国民をどんどんウクライナから避難させ、部外者の立場となることを決め込んだ。NATO軍はウクライナ周辺諸国には配備されたが、ウクライナ国内に入る第三国の軍隊はなかった。世界はウクライナをロシアへの供物として捧げたのである。
本当にウクライナ救うためならば、ウクライナから逃亡するのではなくてどんどん入国すべきである。ロシアとの国境付近に集結して、「人間の鎖」と称して手をつなぎ、戦車の前に立ちふさがるべきなのである。「侵攻するなら俺達の屍を越えていけ!」と堂々と立ち向かえばよかったのである。欧州にはIS(イスラム国)に参加する馬鹿な若者は大勢いるが、義のためにウクライナに赴いて死のうとする若者はいなかった。
もしも戦前の日本ならば、「ウクライナを救え」と義勇兵を募れば多くの若者がその主張に賛同して行動を起こしただろう。「義のために死ねる」多くの若者がいたはずだ。オレがかねてから主張する「自衛隊を国際平和部隊にせよ」という方針ならば、日本の自衛隊は義のためにウクライナに入国しただろう。現代の墨家集団として攻められそうな国を救うために戦うのである。そして、もしも欧州の人たちが立ち上がって人間の鎖を作ったならば、天安門事件の中国人民解放軍のようにロシアはそれを踏みつぶしただろうか。
現実にはウクライナに入って戦おうとする人はいなかったし、誰も救おうともしなかったのである。世界にとって「別にウクライナなんかどうでもいい」ということなのである。LNGがロシアから供給停止されることを恐れて、口だけしか反戦を叫べないのが欧州の偽善なのだ。
世界には民主主義を受け入れない国が3つある。ロシア、中国、北朝鮮である。この3つの国が誕生してしまったのは、すべて第二次大戦の戦後処理の失敗のせいである。スターリンみたいな化け物がそのまま権力を握り、原爆投下というアメリカの戦争犯罪が裁かれず、そして核兵器のような危なくて使えない武器をそのまま後生大事に守り続けた先進国首脳の愚かさが今に至っているのである。
世界のどの国も「利」によって行動する。未だかつて「義」というただ一つの概念のために行動を起こせるような国家は存在しなかった。だから今のようなひどい世界になったのである。
世界はウクライナを見捨てた。世界のどの国も今回の問題を「自国にとっての利益不利益」でしか判断しなかった。もちろん日本もそうである。そんな日本という国がオレはたまらなく残念である。
オレは自分の行動原理を最後まで「利」ではなく「義」に置いておきたい。たとえそれが周囲から見れば愚かなことであっても、オレは考えを変えたくはない。そして自分の人生に残されたわずかな時間も、できることなら「義に恥じない」生き方をしたいと思うのである。オレは自分の信じる「義」のために戦いたいのである。
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