2022年02月16日(水) |
私学完全無償化とは何か? |
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昨年の衆議院選挙の時、維新の会の幹事長だった馬場伸幸はNHKの政見放送で堂々と「大阪は私学の完全無償化を達成」と語った。それを聞いて「維新の会の教育政策はすげえ」と騙された人も多かっただろう。それを理由に投票した有権者もたくさんいたはずである。有権者に向かってためらいもなく堂々とウソを公言するというのは、かつてナチスの宣伝相ゲッペルスが行ったことである。橋下徹はよく「騙される方が馬鹿」ということを語っていたが、大阪ではその騙された人が多数なのである。要するに「馬鹿が多い」ということなのである。
かつて橋下徹が大阪府知事選挙で社会の少数派である公務員を敵視し、社会に分断を持ち込み、「あいつらは我々の敵だ」と民衆を煽ってそのルサンチマンを巧妙に利用し投票行動に結びつけたその手法はヒトラーと同じだ。それが図星だからこそ菅直人が橋下の弁舌をヒトラーに例えたとき「国際法上禁止されている」という嘘批判を行ったのである。
さて、最初の話題に戻るが「完全無償化」と聞いて我々が連想するのは「一銭もお金がかからない」ということである。入学金も授業料も何もかもタダという意味である。特待生でもない限りそんなふうに厚遇してくれる学校はない。だからまずこの「完全無償化」という大嘘について、馬場伸幸はきちんと「真っ赤な嘘でした」ということを認め、間違えて維新に投票するという行動で貴重な一票をドブに捨てた有権者に土下座謝罪しないといけないけないのである。
恵まれない方たちへの寄付と思って募金をしたら、実はヤクザの資金源だったという時に人は激しい怒りを覚えるだろう。政見放送で嘘をついて投票させ、実際の政策は真逆であるということはまさにそのレベルの犯罪なのである。
この「完全無償化」という大嘘は、なんと維新の会の公式youtubeチャンネルで吉村洋文も公言している。今でも削除されてないようなので、彼らにはこの大嘘が問題であるという認識もないのだ。馬場伸幸もおそらく「政見放送でデマを振りまいた」とは思ってないだろう。せいぜい「誇大広告」程度くらいにしか思っていないのである。
オレのこの指摘に対してある熱狂的な維新支持者は「でも教育に掛ける予算は実際増えている」と語ったが、それも嘘宣伝である。総額は減っているのに、ある一部分だけ増やしたということを「教育予算を6倍にした」と誇張しているのである。これはたとえば家計費の中で、食費を月4万円から3万円に減らしてるのに、その中に占めるおやつ代の割合を1000円から6000円にして「おやつ代を6倍に増やした」と宣伝しているようなものである。そして大多数の有権者は基本的にこの嘘に騙されるのである。「(おやつ代)6倍すげえ!」と単純に詐欺師の言葉を信じるのである。
大阪の教育現場で実際にはどんなことが起きてるのか。これをキチンと発信してくれる報道機関は皆無である。医療崩壊している現場のことを丁寧に取材してくれる番組もない。たまたま第六波の大阪の死者数が、人口当たりの比率でワースト1である事実を報道した番組があると、すぐに維新の会の横山ひでゆきという議員が抗議するのである。人口当たりの死亡者は多くても、感染者数に占める死亡者の割合は低いと主張するのである。後者は死亡率ではなくて致死率であり、それにもしも有意差があれば同じ病気ではないということになる。そんな違いも分かってないのが維新の議員である。
教員志望者にとって、「大阪なんかで働きたくない」というのはもはや世間に広く知れ渡った知見である。だから大阪の公立学校の教員採用試験の倍率は恐ろしく低い。待遇の悪さ、労働環境のひどさ、そしてクレーマーの多さ(これは大阪の民度の問題だが、維新の会のような反社会的政党に投票する人たちの民度が低いのはある意味当然ともいえる。)に新規採用者が2年も経たないうちに夢破れて大量に辞めていくのである。おそらく「教員離職率」は大阪は断トツの1位に輝くだろう。
教育の完全無償化はすばらしいことだ。それができた国はキューバとかロシアといった社会主義国くらいである。ただオレはそんなことの達成は望まない。そんなもの、公立高校と国公立大学だけを無償化すればいいだけである。私学は私学で独自の教育をやればいい。Fラン大学や理事長の財布である日大まで無償化する意味は全くない。
「大阪は私学の完全無償化を達成した」という嘘を今も平気で垂れ流している連中はどんな犯罪に抵触するのか。法律に詳しい方がいれば教えてほしい。あの外道どもをオレは大阪から追い出したい。維新の会のいない昔の大阪を取り戻したいのである。
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