日大の理事長が2億円近い現金を隠していたとかいう事件、昔なら学生たちは大暴れしただろう。授業はすべてストップして、学生たちが大暴れして大学はめちゃくちゃになったことは間違いない。少なくともオレが大学生だった頃はそれが日常である。校内暴力を見かけることはしょっちゅうだったし、京都大学のキャンパス内でも時折セクト間の内ゲバというか乱闘があり、民青系の学生が全学自治会同学会の学生に殴られてるところなどを目撃した。
京都大学構内へのクルマの侵入を規制することになった時も、守衛室に火炎瓶が投げ込まれて炎上するという事件があった気がする。そくらい当時の学生は過激だったのである。そんなことを書くと、それは京大だけの現象だと言われそうだが、そんなことはなく当時の大学では暴力が日常だったのである。オレは生徒から「先生の大学はどんなんだったのですか」と訊かれると、「校内暴力があった」と答えることにしている。
学生から集めたゼニで自分たちが贅沢三昧に遊んでいて、蓄財していたという日大の今回のスキャンダルには錦秋会という大阪でも有名な行政と癒着したうさんくさい医療法人が一枚かんでいる。この錦秋会は維新の会とも関係が深く、また錦秋会の元理事長の藪本は安倍晋三のゴルフ仲間でもある。大阪で錦秋会は河内長野市の小学校跡地(時価4億円)を無償譲渡されている。これははっきり言って第二の森友学園のような事件なのだが、これを取り上げて報道したり追及したりするマスコミは全く存在しない。錦秋会はそこに看護学校を建設する予定だが、近隣にあった国立の大阪南病院付属看護学校は補助金を打ち切られて閉鎖に追い込まれ、民間の医療法人に譲渡されることとなっている。ライバルの学校を先につぶすあたり本当に手が込んでるのである。維新の会にまつわるこのような利権がらみのスキャンダルは誰も追及しないので連中はやりたい放題である。
日大生は高い授業料を払わされているわけだが、そのゼニの一部は裏金となって錦秋会の藪本や田中理事長のところに流れていたわけである。今回理事を退任することになったものの、退職慰労金として1億円を超えるゼニが支払われるらしい。これこそ「盗人に追いゼニ」の典型的な例である。
経営陣がその学校経営を私物化してゼニを取り込んでいるクソ大学というのは日本中にいくらでもあるだろう。だからこれは日大だけの話ではない。ただ、大学というのは経理を公開しないといけないわけで、そこには国からの補助金もあるわけである程度ガラス張りにしないといけないのである。使途が不明朗なゼニがあってはならないのだ。
京都大学も霊長類研究所で金銭スキャンダルがあり、研究所がなくなるという話を聞いてるのだが、これは日大とは話が違う。日大はごまかしたゼニを身内で分け合ったわけだが、京大の霊長類研究所はサルのためにゼニが必要だったのでそれを捻出するために不正を行ったのである。
日大のパワハラじじいこと田中理事長と霊長類研究所のサル、どちらが日本にとって大切かと言われればそれはまぎれもなくサルなので、オレは日大には厳しいペナルティが必要だが京大は不問に処してもらいたいと思うのである。
日大生はもっと怒るべきだ。自分たちの納めたゼニがそうした使われ方をしてることに対しては怒るべきである。オレも自分が納めた住民税が吉村知事の報酬になってることは断じて許せないのである。ほんまに腹が立つのである。
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