2021年05月01日(土) |
田中角栄と橋下徹 |
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学歴がないのに総理大臣になった人と言えば、田中角栄である。高等小学校卒だった彼はこのように語ったという。
「教育で一番大切なのは義務教育だ。小中の教育をしっかりやればいいのだ。それにはいい先生を集めなければならない。そのためには月給を高くしなければならない。一般公務員よりも先生の給料を3割高くしろ」
こうして教員の給与を上げた結果、教員採用試験の倍率は上がり、現場もやる気に溢れ、経済も安定したという話である。教育政策は国家の根幹であり、そこに優秀な人材が集まるようにするべきだという田中角栄の精神は理に叶っている。
いっぽう、教育をとことん軽視し、「サインコサインなんか実社会では使わない」などとほざいた男がいる。それはかつて大阪府知事、大阪市長だった橋下徹である。彼はさまざまな職業の価値を軽視し、
「公立病院の看護師の給料は高すぎる」
「保育士や教師はその仕事が好きでやってるのだから給料を下げてもいい。そのほうが本当にやる気のある人が集まる。」
などと放言した。また府立高校に配置されていた実習助手の図書館司書の制度を廃止してしまい、司書教諭に図書館業務を兼務させた。おそらく橋下徹は図書館司書のことをただの貸し出し係だから派遣で十分だと思っていたのだろう。
新自由主義とは今の資本主義社会から福祉の部分を大胆に切り捨て、弱肉強食の残酷な社会を目指す考え方である。競争に負けた人には最低限の生活が待っている。竹中平蔵は年金制度や生活保護をすべて廃止して、そのゼニを原資にして8万円のベーシックインカムの支給という考え方を示した。社会をごく少数の「勝ち組」とそれ以外の搾取される側に分けてしまいたいのだろう。
その橋下徹が作った反社会的政治集団である維新の会は、暴力団との親和性が極めて高い。いずれ公認候補となっただろう梅村議員の公設第一秘書が殺人未遂で逮捕されたが、秘書がヤクザのような男だったのではなく、ヤクザを秘書にしたのだとオレは思っている。維新の会の所属議員の犯罪率の異常な高さは、その組織が暴力団と深くつながってると考えれば納得がいく。維新が公認した香芝市議会議員は元山口組の構成員だった。このような犯罪体質を指摘された松井一郎は「よそよりもマシ」と答えた。政治家にしてはあまりにも幼稚な発言である。考えたら橋下徹がテレビに出るようになったきっかけは、暴力団との関係が理由で芸能界引退した島田紳助が引っ張ってきたからである。武富士の代理人を務めたり、飛田新地料理組合の顧問弁護士だった橋下徹が反社会的勢力との接点を持っていても何も不思議はない。
維新の会は既得権益の打破というスローガンを掲げたが、打破ではなくて既得権益を維新の会の身内に横取りしたかっただけである。さまざまな公共事業は不透明な随意入札で維新の会と近い業者に落札されていく。維新支持層による強固な利権ネットワークがすでに大阪では築かれているのである。
大阪はこれからどうなっていくのか。オレは自分の愛する街をもうこれ以上破壊されたくないのである。
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