2020年12月15日(火) |
たばこに未来はない |
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オレは「たばこ」という産業はいずれ消滅すると思っていた。だからいくら配当利回りが高くても2914JT(日本たばこ産業)の株は購入対象とは考えなかった。その株主になることは日ごろ自分が喫煙者を批判していることと矛盾すると思ったからである。2016年には5000円近くまで上昇したJTの株価は今は2200円前後、これから喫煙者がどんどん減っていくことを考えれば将来性のない会社の代表のようなものである。そう思っていたのだがなんとオレの同僚の投資家の一人が、高配当を理由にJTの株主だったのである。一株配当154円、実に配当利回り7%となっているのだ。税引き後でも5%を超える利回りなのである。この低金利時代のそんなおいしい金融商品はなかなか見つけられない。そう考えればJT株は買いなのだろうか。
東証には配当利回りが5%前後の株はごろごろしている。この低金利時代、株には株価下落というリスクがあるとはいえ、分散投資にすればそのリスクも避けられる。一銘柄に集中するのではなくて数銘柄に分けて配当利回り5%近いものを所有すればいいのである。退職金が仮に2000万円あれば5%で回せば年間に100万円、毎月8万円以上の不労所得を手に入れることができるのだ。これはなかなかおいしいのである。
しかし、JTの株価が劇的に上がる可能性は一つだけ残されている。それは大麻である。もしも日本政府が大麻を解禁して自由化した場合、その取扱いはJTに一本化されるだろう。すべての大麻はJTが管理し、販売価格の何割かがたばこ税と同じように国にとられることになる。JTの利益は飛躍的に増えることとなり、株価が急上昇するのは間違いない。
配当利回りをあてにしてJTの株主となるという選択は、株価下落というリスクと背中合わせである。もうこれ以上値下がりしないということも考えられる。だったらこの配当利回り7%というのは「買い」である。
たばこに未来がないのは確かだ。しかもJTの経営陣は馬鹿なので海外のたばこ会社を買収したりしていた。そんなことよりもたばこ以外のしのぎを見つけるべきだったのである。しかし「桃の天然水」とかがそんなに売れたわけでもない。
とにかくJTの経営陣が馬鹿なのは確かだが、それでも高額配当できる余裕と、しつこくタバコを吸い続けてる大勢のニコチン依存症患者の存在がある。だから当分の間はこの高配当は継続できるだろうし、まだ10年程度はJT株は買いかも知れない。少なくとも0.05%しか利息が期待できない国債を買うよりは、JT株を買う方がマシだろう。非課税のNISA枠やこどもNISA枠とかを利用してJT株を買うというのはかなり賢い投資かも知れないと思うのである。
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