2019年12月31日(火) |
ゴーンは行ってしまった |
携帯用URL
| |
|
2019年はゴーンがGoneして暮れた。彼が卑怯な方法で出国するということをどうして日本の裁判所は考えられなかったのだろうか。少なくとも彼が関係するブラジル、フランス、そしてレバノン政府関係者の動きは警戒する必要があったと思うのである。この3国の中でもっともルールおかまいなしなのがレバノンであり、国際テロリストのあの岡本公三もそこで無事に暮らしてることを思えば、レバノン関係者の動きには十分注視する必要があったのだ。
ゴーンの莫大な海外資産を思えば、ゼニに目がくらんだ協力者はいくらでも出てくるだろう。脱出に協力すれば高額報酬ということをちらつかせればいいのである。
ゴーンは日本では公正な裁判を受けられないということを逃亡の理由にしている。その一点に関してはオレも同意する。ただ、今回のゴーンの容疑はたかだかゼニカネの問題であり、認めればゼニを払ってなんとかなることである。どうせ実刑判決はつかない。そのゼニさえも払いたくなかったゴーンは、保釈金15億円を放棄して自由を選んだのだ。つまり彼にとって保釈金の15億円は安すぎたのである。彼の隠し資産のことを思えば保釈金は1000億円くらいに設定すべきだったのだ。そうすればそもそも保釈金自体を払えなかっただろう。設定した保釈金の金額があまりにもはした金だったというのが今回の逃亡の原因である。
日本の刑事裁判には無罪推定の原則が存在しない。捕まった以上有罪であるというシナリオのもとに取り調べが進む。山口敬之の逮捕状が中村格刑事部長によって握りつぶされたのも、もしも逮捕されてしまったら有罪にされてしまうからその前に止めたのである。
ゼニさえあれば優雅な海外生活を送ることができる。ゴーンの隠し財産はいったい何百億あるのだろうか。その財産は日産の社員の給与を削り、取引先を倒産させたりして手に入れたものである。
自前で船や飛行機を持っていれば出国は簡単にできる。大型クルーザーを持っていればそこに人間や覚せい剤を隠すことはいともたやすいのである。それくらいの金持ちはいくらでもいる。プライベートジェットを持ってる日本人はまだまだ少ないが、ホンダジェット程度を購入可能な金持ちはきっとかなりいるはずだ。
ゴーンは行ってしまった。日本の法制度は完全に舐められたのである。もっともすでに日本の司法制度は世界の笑いものになっている。伊藤詩織さんの準強姦事件で首相の側近という理由で逮捕状を差し止めた事実は世界で報道されている。法律の運用が為政者によって恣意的になされ、現場の人間が緊張感もなくすぐに容疑者や拘留中の人を取り逃がしてしまうのが日本である。麻薬の運び屋も裁判の時に「知りませんでした」と泣けば許される。たぶんこれからも世界一遅れた司法制度の国として、あきれたことがたくさん続くのだろう。
←1位を目指しています。
前の日記 後の日記