2018年10月14日(日) |
共産党という宗教 |
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新興宗教の特徴というのは、上に対して絶対服従であり、教祖を批判することが許されないことだ。そういう意味では今の共産党支持者というのは一種の新興宗教状態に陥ってるとオレは思うのである。
オレはツイッターで入江雅子という方をフォローしている。脱原発や平和憲法の維持など意見が一致するからである。しかし、オレがツイッター上で元共産党委員長の宮本顕治が起こした傷害致死事件(ウィキペディアでは共産党リンチ殺人事件という項目がある)のことを指摘すると、「それは共産党を中傷する方々が主張するデマだ」と返してきたのである。
オレは共産党が平和を愛し、国民の権利を守ることを目指す政党であると思っているし、そういう点ではその活動に対して敬意を払っている。しかし、それと過去に起こした事件とは別である。1933年12月23日の深夜、特高警察から送り込まれた小畑達夫に対して「査問」と称するリンチを行い、結果的に死亡させ、その遺体を自分たちのアジトの床下に隠したことはまぎれもない事実であり、それ自体疑いをさしはさむ余地もない。
日本共産党はこの事件に関して、公式には暴行の事実さえも完全に否定している。リンチの際に小畑達夫を針金で縛りあげたことに関して宮本は「部下のことをいじめたりしてろくなことをせぬで党紀を乱すから、それは党の結束を維持する上においてやむを得ぬことであって、違法性は阻却される。」と主張し、「ふろしきをかぶせたりして、こうやっているうちにおかしくなったから、ふろしきを取ってみたら死んでおった、そこでたまげて人工呼吸などをした」が生き返らなかったと裁判で陳述しているらしい。つまり、査問の際に小畑達夫は自然死したという見解なのである。
リンチを行い、そのまま放置したら死亡する可能性がある。しかし、当時の裁判では「未必の故意による殺人」という判例はなく、検察も殺人罪で起訴することができなかったのでやむなく傷害致死罪で宮本顕治や袴田里見らを起訴したのである。リンチの主犯である宮本には無期懲役、袴田には懲役13年という判決が下った。後にこの二人はそれぞれ共産党の委員長と副委員長になっている。袴田里見は共産党を除名されて後に、この事件についてリンチ殺人だったということをその著書で述べている。
自分たちの同志だと思っていたメンバーが実は特高警察から送り込まれたスパイであったという事実に対して、1933年12月24日付の『赤旗』では「中央委員小畑達夫、大泉兼蔵の両名は、党撹乱者として除名し、党規に基づき極刑をもって断罪する。」との党中央の声明が掲載されたという。この「極刑をもって断罪する」という記述は、部外者から見れば「殺す」という意味にしか受け取れないのだが。宮本顕治は「あれは比喩的な表現、極刑というのは党から除名すること」だと答えたらしい。
サヨクというのは仲間内で殺しあうことが多い。それは連合赤軍が多くの仲間を「総括」と称して殺害したことからもよくわかる。ちょっとした思想の方向性の違いから対立し、やがては近親憎悪に至るのである。そうした間違いをきちっと反省してこなかったことがオレは共産党のもっとも大きな過ちであると思っている。
オレは今の共産党委員長である志位和夫氏と直接話す機会があればこの「共産党スパイ殺人事件」について質問してみたい。そこで彼がこれをリンチ殺人であり、過去の共産党の誤りであると認めるのなら、そのあとの選挙では共産党に投票しようと思うだろう。しかし「それは我々を中傷するデマだ」と答えたならば、安倍自民党と同じく、自浄能力のない新興宗教みたいな組織だと断定するだけである。
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