2018年06月14日(木) |
金正恩の犯罪について |
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たいして成果もないままに米朝会談が終わった。オレはあの刈り上げぼっちゃんがそのまま帰国したことに対して不快な気分を抱いている。あの男に対して「体制保証」」という手形を切ることは、今北朝鮮で行われている数々の人権侵害や、強制収容所で迫害されている多くの人々を見捨てるということなのである。それが「現体制の保証」なのである。そんなことを許していいのか。
ヒトラーがベルリンオリンピックを開催した頃に、すでにユダヤ人に対する迫害は起きていた。世界の主要国はドイツで行われいることを薄々知りながらユダヤ人を見捨てたのである。第二次大戦でパリが陥落した後、フランスに設置された傀儡であるビシー政権は、ヒトラーに協力してパリに住むユダヤ人を強制収容した。そのことについてフランス政府が公式に謝罪するまでに数十年の年月が必要だった。ヒトラーの犯罪を知っていた各国首脳が放置していたことこそオレは許せないのである。
今、トランプ大統領が北朝鮮に体制保証を与えるということは、北朝鮮で苦しんでいる人たちを見捨てると言うことだ。収容所で殺されていく人たちを助けないということだ。今本当にすべきことは、何なのか。それはシンガポールにのこのこやってきた金正恩を拘束して、犯罪者として二度と帰国させないようにすることではないのか。国連軍がすぐに北朝鮮に進駐し、その国家体制を強制的に解体するべきではなかったのか。それが国際秩序を維持するということだろう。ついこの間まで「斬首作戦」なんてことを考えていたはずなのに、なんでこんなに甘いのか。
金正恩は現代のスターリンやヒトラーみたいなものである。違うのは国力だけだ。やってることは同じである。国内の不満分子を殺し、兄を暗殺し、側近を殺し、粛清という名の殺人を行っているのである。
その犯罪を多くの国が知りながら「内政不干渉」ということで見過ごすならばそれは間違いだ。無関心こそが罪なのである。ルワンダの大量虐殺を欧米諸国が無視したことで被害は拡大した。今世界はこの機会にきちっと金正恩を逮捕拘束して、彼の罪を訴追すべきである。オレはシンガポールでの会談の時にCIAが物陰から狙撃でもしないだろうかと思っていたが、そのようなショーは起きなかった。しかし、金正恩の独裁を阻止する方法はそうした方法以外なかったのではないか。国内にいる金正恩を暗殺することは不可能である。唯一の、そして千載一遇のチャンスが今回の米朝会談ではなかったか。そして世界はそのチャンスを失ったのである。
確かに会談に出向いてきた金正恩を拘束するというのは反則であり、禁じ手かも知れない。ただ、ルールを守るということは同時に今北朝鮮で苦しんでいる多くの人たちの命を見捨てることと同じである。正義のためにここで国際会議のルール違反を行っても誰も責めることはないとオレは思うのだ。「卑怯なだまし討ち」であっても、それが人命救助という目的で行われるのならばオレはその行動を支持したい。
彼は「体制保証」というトランプ大統領の約束を取り付けた。これでもう彼は世界のどこにでも行けるようになったのである。偽造パスポートも必要ないのである。これからは世界のどの国でも自由に訪問できるのだ。
西側諸国は経済制裁解除と同時に投資対象として北朝鮮を見るようになるだろう。金儲けのために体制保証をして、人命を軽視するのである。政治犯として収容されている何万もの人たちはその人としての権利も守られないままに殺されてしまうのである。世界はそのように決めてしまった。正義なき未来をオレは憂うのみである。北朝鮮と同様に中国の国家的犯罪を裁ける国や人間は今やどこにもない。
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