2017年12月14日(木) |
オレは野々上友之裁判長を支持したい |
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オレは全面的原発停止論者である。その理由はただ一つ、日本に存在する原発はすべて「コアキャッチャー」(メルトダウン時の炉心回収装置)を装備していない欠陥原発であり、事故でメルトダウンしたときに福島第一原発のように手の施しようのない状況に陥ることが明白だからである。ヨーロッパでは設置基準に含まれている安全対策がなぜ日本の原発には一つもないのか。日本ではメルトダウンが絶対に起きないと思っていたのだろうか。実際に起きてしまってから後悔しても遅いのである。万一の事故でそうならないように設置するときに考えておかないとならないのである。
青森県に新規に建設を予定している大間原発でさえも、このコア・キャッチャーは装備されず、その理由が単にコストの問題と言うからあきれてしまう。日本の全ての原発が欠陥品であるという事実は大手新聞は絶対に書かない。おそらく報道規制されているのだろう。もっとも政府御用達の腰抜け新聞どもには何も期待などできないのだが。
広島高裁の野々上裁判長は定年退官前の最後の一仕事で、伊方原発の運転差し止めという大きな仕事を果たした。最後に「正義」を貫いたその生き方にオレは拍手を贈りたい。お見事である。毎日新聞の記事を引用しよう。
12/13(水) 18:24配信
毎日新聞
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを広島、愛媛両県の住民が求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、申し立てを却下した今年3月の広島地裁の判断を取り消し、四電に運転差し止めを命じる決定を出した。
野々上裁判長(64)は岡山県出身で、1981年任官。岡山地裁所長などを経て2014年9月に広島高裁に着任した。
広島地裁判事だった09年、救護などに携わった「3号被爆者」が被爆者手帳交付を求めた集団訴訟を担当。広島市の漫然とした事務を批判し、市による交付申請の却下処分を取り消して原告全面勝訴を言い渡している。
今回の抗告審で、野々上裁判長は7月の初審尋の際に12月上旬に決定を出すと明示した。9月の第2回審尋では速記者を入れて双方の訴えを聴取。今月20日に定年退官を控え、迅速な訴訟指揮を執った。【東久保逸夫】
九州では巨大噴火が過去に起きている。阿蘇山の火砕流が四国まで届くような噴火が起きればおそらく九州全島が壊滅し、住民の犠牲者は100万人を超えるだろう。そうした大災害が起きるとそれは原発云々という問題ではなくて人類存亡の危機である。だからきっとこの判決に反論する人たちは「原発どころか人類が滅びてるでしょ」と突っ込みたくなるわけだが、人類が滅びたとしても他の生き物は滅びてないわけで、ゴキブリやネズミとかが棲息できるだけの地球環境は残してやらないといけないのである。そうなると原発があることはまずいということになる。
数千年に一度の災害であっても、それが自分が生きているうちに来ないとは言えないのである。自然災害は突然にやってくる。それは明日かも知れないのである。
オレは南紀の方を何度か車や自転車で走ったことがあるし、潮岬にも行ったことがある。もしもそのタイミングで南海トラフ地震が起きていたら津波に巻き込まれて死ぬだろう。そういう意味では「そんな大地震や噴火など想定しなくていい」というのは理由としてはわかる。しかし、阿蘇山大噴火で日本列島が滅びて日本人が滅亡しても、少なくとも外国はまだ人が暮らしているわけで、そこに日本中の原発がメルトダウンして世界に放射性物質をまき散らしておいて「後は知りません」というわけにはいかない。
日本列島滅亡後も「立つ鳥跡を濁さず」という考えから原発災害を阻止しようとした野々上裁判長の心意気にオレは賞讃のことばを贈りたい。いずれ大規模な地殻変動で人類は滅亡する。もっともその前に核戦争で滅亡するはずなんだが。
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